レディオヘッドにも多大な影響を与えたエレクトロニカのパイオニアによる9作目。本作は頻繁にライヴを行っていた約2年前から録りためたライヴ音源をもとに、スタジオでエディットを重ね完成させた作品。「ただ編集しただけでコンセプトはない」とのことだが、ライヴにおいてフロアを意識したであろう彼らのプレイの断片がちりばめられているためか、意外にもメロディアスな展開や有機的な質感が目立つことに驚かされる。もちろんダイナミックで変則的なビートと多彩なエレクトロニクスが目まぐるしく交錯する“オウテカ節”は健在で、同時に彼らのルーツであるヒップホップの要素も節々に垣間見える壮大な力作。

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