Just Move on Up 〜Superfly〜

By RollingStone Japan 編集部

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ジャニス・ジョプリン、ジミ・ヘンドリックスなどが27歳で夭逝している。
音楽に身を委ね、スポットライトを浴びてきた人間にとって、
自分とパフォーマーとしてのもうひとりの自分との距離に悩んだり、
あるいは孤独がピークに達する年齢なのかもしれない。
今年27歳になったSuperflyこと越智志帆はどうなのか?

6月15日にサードアルバム『Mind Travel』をリリースするSuperfly。一足早くアルバムを聴かせてもらったがエネルギーに満ち溢れた一枚だった。アルバムの1曲目は「Rollin' Days」という軽快なロックナンバーから始まる。越智自身、今作の中でいちばん好きなナンバーだそうだ。「この曲を歌い終わってみて、歌とは祈りであり、願いだと改めて気づきました」と越智は語る。アルバムは全14曲。そのラストを飾る14曲目は壮大な曲、「Ah」だ。美しいメロディに“Ah”というたったひと言の歌詞が乗る。やはり祈りなのだろうか?
「これは“ため息”なんです。人ってつらいと言葉にできない。そういう思いはしゅんとして人の心の奥に沈んでしまう。それをため息で吐き出したかったんです。小さなため息だと幸せが逃げるから、幸せが逃げ出すのをやめるくらい、“どデカイため息”です。みんながきちんとため息をつける時間を作ってあげたかった」
 それにしてもメンタリティが強い。「正直、デビューしてしばらく何を歌っていいかわからなくなった時もあったんです。私を評価するのはまわりでしょ? そのまわりからは、やっぱりよく見られたくて背伸びしすぎたこともあった。でも歌うべきは自分が本当に感動したこと、確信したことだと思ったんです。それは私のオリジナリティになるから」  なるほど。でも、どうしてそういう気持ちになれたのか?
「去年お休みをもらったんです。タイに行ったり、伊勢神宮に行ったり、故郷(愛媛)にも帰ったりしました。そこで私は改めて、自分が田舎者だって思ったんです。それまでは都会の中で自分のペースじゃない時間軸で無理して生きていた。でも、田舎で時間を過ごす間に我に返ったんです……。自然って黙ってそこにあるように思うけど、じっと見ているとメッセージが伝わってくる。今まで人間社会を歌おうと思っていたんですが、自然を見ているうちにその人間も動物だって、生き物だって思えるようになったんです。そう思って人間を見ていたら、歌や言葉が自然と出てきました」

そんなSuperflyの今後の目標とは?
「ドームツアーが目標なんです。でもドームに立ちたいわけじゃない。何万人なのかはわからないけど、ドームに来てくれる人全員に満足してもらえる歌を作りたいし、それだけ深みのある人間になりたいんです。私はここから歳をとっていくのが、とても楽しみなんです」
 さて、最新アルバム『Mind Travel』を引っさげての全国ツアーが6月25日よりスタートする。そして、9月には被災地である仙台でのステージもあり、ツアーは10月2日、沖縄で終了する。ツアー後、年が明けると、越智は28歳になる。自らが最も影響を受けた歌手、ジャニス・ジョップリンが生きることのなかった一年を歩み始めるのだ。

スーパーフライ

mind_travel 越智志帆のソロ・ユニット。2007年、シングル「ハロー・ハロー」でメジャーデビュー。08年のファースト・アルバム『Superfly』はオリコン2週連続1位を記録するなど、一躍スターダムに。2011年6月15日には約1年9カ月ぶりのサード・アルバム『Mind Travel』リリース。そして6月25日からは過去最大規模となる全国ツアーが埼玉県・戸田市文化会館を皮切りにスタートする。詳しくはwww.superfly-web.comまで。


『Mind Travel』
ワーナー / 6月15日発売

 

Text by Joe Yokomizo Photograph by Saiko Nishimura for SELF:PSY’S Styling by Yuki Watanabe Hair and Makeup by Kazuhiro Sugimoto

ヴィンテージ・ドレス1万7640円(H ☎03-3793-7757) ヴィンテージ・ネックレス5145円(HUG ☎03-3796-9690) ヴィンテージ・ブーツ1万9845円(ZOOL BROCANTE nakameguro ☎03-3716-8164)

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