ビリーヴ・アイム・ゴーイン・ダウン…

 J・マスキスやキム・ゴードンが一目置くシンガー・ソングライター、カート・ヴァイル。エリオット・スミス等を手がけたロブ・シュナップがプロデュースする新作は、フィンガーピッキングでの弾き語りにバンジョーやピアノが加わり、ルーツミュージック色が際立つ仕上がり。アメリカーナな音楽性を受け継ぎつつ、音作りのアイデアにオルタナティヴな感性が光るのが彼の魅力だが、今回はサイケディックな霧が少し晴れて音の輪郭やビートが鮮明になりつつ、どこか内省的。そのシャープなサウンドにセンシティヴな詩情が息づいている。

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