「社会派三部作」と呼ばれる最近の作品では、時代を鋭く見つめた歌詞にも注目が集まるアナログフィッシュ。そんな流れに一区切りつけたような開放感に満ちた音が、新作から勢いよく飛び出してくる。シンセのきらめきに包まれたダンサブルなグルーヴや、艶やかなメロディは心地良く、作り込まれたサウンドとバンドの躍動感が融合。ふたりのソングライター兼シンガーがいる強みを押し出し、佐々木健太郎の甘美な歌声と下岡 晃の鋭利な歌声が交差して、震災後の世界を生きる若者の光と影を鮮やかに浮かび上がらせる。

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