What a Time to Be Alive

Drake and Future | Rob Sheffield / Cash Money/Epic/A1(デジタル配信)

RollingStone Japan 編集部 | 2015/12/10 00:00

絶頂のパワーを誇るふたりのラップ・キング

 生きているのは最高だ。そしてフューチャーとドレイク曰く、その“生きている”には、「眠れない夜をいく晩も過ごして、数え切れないほどのストリッパーに対し、あらゆる感情を持つことが含まれる」ようだ。今年最も話題となったアルバムをリリース、クリエイティヴィティの面でもノリにノっているふたりのMCの共演は、そつないタイミングで企画された。ごく短期間で制作されただけに、サウンド自体もそんな状況を反映したものとなっている。まさに“6日間で仕上げられた即席デジタル録音”といった雰囲気だ。しかし、だからこそフレッシュで、彼らの本質が浮き出た作品となった。本作で聴かれるのは、フューチャーのダーティ・サウスと、ドレイクのグレイト・ホワイト・ノースが合体したサウンドで、アーティスト同士がその個性をぶつけ合っている。

 ほとんどの楽曲をプロデュースしたのはメトロ・ブーミン。今回の共作で主導権を握っているのはフューチャー、そして彼だ。とはいえ本作では、フューチャー、ドレイクともに、それぞれが抱える問題を告白する機会が与えらえれている。ドレイクはグルーピーが長電話をしすぎることについて不満を口にし、一方フューチャーは、アデロールとパーコセットをミックスして飲んだ時の感覚を表現する。今回の共作は、それぞれのソロ曲で終わりを迎える。フューチャーの狂気に合わせようとしても、ドレイクはどういうわけか、ポップになってしまうようだ。

 本作で最も優れた楽曲は、「Plastic Bag」。彼らの金だけでなく、彼らの盗まれた心までプラスチックバッグにしまいこんだストリッパーへの賛辞となっている。

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