USインディシーンの重要拠点、ポートランドで生まれ育ったブライアン・マムフォードによるソロユニット。ブライアンはポートランドを代表する即興音楽集団、ジャッキー・オー・マザーファッカーの一員として活動していたが、本作でも鬼才ぶりを発揮している。ひとり寂しくカントリー・フォークを弾き語る背後で、奇妙な音を立ててUFOのように飛び交う電子音。やがてスカスカな音響空間に亀裂が入り、サイケデリックな異次元が顔を覗かせる。ウィルコと裏道でつながっているような、ストレンジでプリミティヴなアメリカーナソング。
RollingStoneJapan編集部