"ヒップホップに死を賭す男"THA BLUE HERBフロントマン tha BOSSインタヴュー

By Shoichi Miyake 2015/12月号 P9〜9 |
THA BLUE HERB / MCのtha BOSS
「今度は俺が相手のことを知る番だと思うんだよね」

心して聴かせてもらった。比喩ではなく 、“ヒップホップに死を賭す男”が重ねてきた年輪と比肩なきスキルをもって、その自伝と現在進行形のメッセージを刻みつける。THA BLUE HERB(以下、TBH)のMC、tha BOSSが実に18年のキャリアを総括する初のソロアルバム『INTHE NAME OF HIPHOP』をリリースした。サンプリングとブレイクビーツとラップというヒップホップの原理主義に則ったうえで、楽曲ごとにさまざまなトラックメイカーやMCたちと交わりながら、44歳のトップランカーだからこそあらわにできる矜持の発露。そのすごみというものをあなたの耳で確かめてほしい。

─初のソロアルバムを完成させた率直な思いはいかがですか?

率直な思いね......そうだな、(本誌のレビューページを見ながら)この星何個とかって所に載るなら、誰が何個つけるのか楽しみだね。俺自身では星5つだね

─異論はないです。このタイミングでソロアルバムを制作しようと決意した理由はなんだったんですか?

2012年にTBHの4枚目のアルバム『TOTAL』をリリースして。これまでずっとO.N.Oのトラックと俺のマイクで、1対1で曲を作ってきたわけだけど、あのアルバムで現状のやり方のひとつの頂点を極めた感覚があったんだ。そこからまたO.N.Oのビートと向き合うためには、俺も新たな経験をしなきゃダメだなって思ったんだよね。O.N.Oではないいろんなトラックメイカーのビートの上でラップする、それでいつかソロアルバムを作りたいとは思っていたこともあるし、そのタイミングが今なんじゃないかなと思った。それなら、ここで一発やっておこうという気持ちになったんだよね

─このアルバムは現時点のBOSSさんのすべてが描かれているじゃないですか。自身の出自から、今もトップランカー。であることの自負も含めて

TBHのデビューアルバムもラップを始めてからあの時点までのことを描いたもので。ただ、トラックのサウンドプロダクションがTBHとソロではぜんぜん違うから。その違いは大きいよね。俺は当時自分以外のMCに構っちゃいなかったし、それはO.N.Oも同様で。そうやってふたりでTBHを始めた以上、TBHはこのスタイルで最後までいくんだよ。それはルールではないけれど、当然のことというかね。でも、俺とO.N.Oでガンガン攻めていったのと同時に、自分らのスタイルを認めてくれた人に対しては感謝も生まれるわけだよね。相手のことを知ろうとするのも礼儀だし。そういう感じで愉快な友達も増えていって。そういう人たちと一緒に音楽を作ってみたいという気持ちが高まったんだよね

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