日本随一のロック・フォトグラファーが撮ったロックスターたち:ビートルズ、ストーンズ、U2ほか


photo: Koh Hasebe

トーキング・ヘッズ(1981年 京都)


日本では日本のミュージシャンと仲よくなって、B-52’sとクラフトワークを足して2で割ったようなプラスチックスというバンドとよくつるんでいました。彼らは何度かニューヨークへ来ました。あるメンバーのアパートは、狭い部屋中にカナル・ストリートで拾ってきたガラクタがあふれていて、友達には、デザイナーやイラストレーター(ペーター佐藤)、テレビ司会者(今野雄二)、モデル(山口小夜子)がいて、刺激的な環境でした。60年代の一部の日本人ほど過激な反体制派ではないにしても、メジャーな商業文化に対立するカウンターカルチャーがありました。友達はニューヨークや各地で起きていることに注目していましたが、彼らは独自の方法でそのサインや記号、音楽を再認識していました。すべてが再び意味を持たされ、日本的なものに生まれ変わりました。我々が与えてきた意味が自国の文化からはぎとられるのは見ていて楽しかったですね。同様に、日本のファッションデザイナーのニューウェーブが世界に衝撃を与えようとしていて、当時、彼らの斬新なデザインはニューヨークのブティックでも1、2軒でしか見られませんでした。まったく斬新なデザインで、現在のファッションのように高級感やブランドにフォーカスしていなかった。刺激的な転換期でした。(デヴィッド・バーン)


photo: Koh Hasebe

U2(1983年 東京)


いい天気なので外で撮影しようと提案して、公園へ行きました。その場に居合わせた女性といっしょに撮ったら面白いと思いましたが、まず承知してもらえないでしょうから、メンバーに隣のベンチに座ってもらいました。望遠レンズで撮影したので女性には気づかれませんでした。U2はまだそれほど有名ではありませんでしたが、実にいい人たちでした。(長谷部宏)

Translation by Naoko Nozawa

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