テレビ番組「サタデー・ナイト・ライブ」や「Late Night with Jimmy Fallon」にゲストとして出演するなど、2013年終わりのマイリー・サイラスは引っ張りだこだった。トワーキングで知られるこのポップスターはアメリカン・ミュージック・アワードでバラード曲「Wrecking Ball」をパフォーマンスする間、テーマに猫を採用した。マイリーはステージ上でダンスはせず、映し出された映像—具体的に言うと、このヒット曲に合わせて口パクする大きな猫の顔—を前にパフォーマンスしたのである。2コーラス目の後、巨大な猫は宇宙を旅しながら涙を流す。もちろんマイリーはこのシーンに合わせて猫柄のレオタードに身を包んでいた。
18歳になったマイリーは “いい子”のイメージから抜け出し、全力でスポットライトの中に踏み出す準備を万全に整えていた。4シーズン分の「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」の経験を積み、映画『ラスト・ソング』の共演者のリアム・ヘムズワースを横に従えたマイリーは2010年のカナダ・マッチミュージック・ビデオ・アワードの司会者に適任だった。マイリーは「Party in the U.S.A.」で「インターナショナル・ビデオ・オブ・ザ・イヤー」を受賞、式ではこの曲と3枚目のアルバム「Can’t Be Tamed」からタイトル曲をパフォーマンスした。マイリーは授賞式の間じゅう興奮状態のように見え、そのドレスも人々に強烈な印象を残した。最初はバイカーの女の子に扮して現れ、その後は今にもほどけそうなミイラ風衣装で登場したのである。