フレディ・クルーガーはいつだって愉快だったが、「ミスター・サンドマン」は楽曲同様に怖くて幻覚的で陽気な娯楽作品『エルム街の悪夢』シリーズ第3作まで、その面白さが理解されなかった。映画には、ヘザー・ランゲンカンプ演じる(第1作の)ヒロインが再び登場し、精神病院にいる睡眠障害のはみだし者ティーンたちと協力して、短剣のような指をしたブギーマンに立ち向かう。変幻自在なこのチャイルドキラーは、指に注射器をはめ、少年の舌でベッドに縛り、テレビとなって少女をスクリーンに突っ込むと、ロバート・イングランドを未だ笑わせる、嫌味で最高にクールなジョークを言い放つ(“ゴールデンタイムへようこそ、ビッチ!”)。その後の各続編でクルーガーの皮肉はより辛辣になっていったが、この作品ほど鋭い切れ味はなかった。by KG