グレイトフル・デッド 結成50年ライヴレポート:締めくくりが新たな始まりに

WILL HERMES | 2016/01/24 17:00

| Photo by Jay Blakesberg |


しかしながら、今回のリバイバルでもっとも特筆すべき事といえば、このバンドのレガシーに関する歴史修正が浸透したことだろう。デッド晩年の開店休業中に端を発する、パンク世代からのワンパターンなバッシングは影を潜め、代わって世代を超えたデッド・リスペクトや崇拝が広まっているのだ。7月4日の『Fare Thee Well』コンサートが終わった後、ニュージャージー州のインディーズロックバンド、リアル・エステイトのアレックス・ブリーカーが主宰するオール・スター・バンドが、デッドのトリビュート・ライヴを行った。ジェニー・ルイスが『シュガリー』を歌い、ソニック・ユースのリー・ラナルドとヨ・ラ・テンゴのアイラ・カプランは『ダーク・スター』を駆け巡った。

さらに2016年には、ついにデッドをテーマにしたチャリティのコンピレーション・アルバムが、同じ志を持つインディーロックバンドのザ・ナショナルの仕切りでリリースされる予定だ。参加予定アーティストには、ラナルド、カプランのほかに、スティーヴン・マルクマス、カート・ヴァイル、ウォー・オン・ドラッグス、ファックト・アップ、ファックト・アップ、ジャスティン・ヴァーノン、シャロン・ヴァン・エッテンらがいる。ナショナルのアーロン・デスナーは最近のインタヴューで、リード・シンガーのマット・バーニンガーが歌うデッドの定番『ペギー・オー』が、これまでの彼のヴォーカル・パフォーマンスの中でも最高の出来だと語り、このプロジェクトにいかに満足しているかを熱弁している。

「こうした曲にスポットライトをあて、念入りに準備をしてセッションを始めると、ミュージシャンたちがみんな、本当にノリノリになってくれるんだよ。もうみんなには驚いたよ」

デッドのミュージシャンとしての実績と、いまなお輝く威光を思えば、そんなことは実は驚くほどのことでもないのである。
Translation by Kuniaki Takahashi

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