ショーン・ペンが語る:麻薬王エル・チャポとの会談(後編)


ー麻薬が人間性を破壊し、害をもたらすと言われているが本当だと思うか?

そうだな、麻薬が破壊するというのは現実だ。しかし残念なことに、さっき言ったように、私が育った場所には他に生き残る道はなかったし、今でもそうだ。私たちの経済の中で生計を立てていくのに他に道はない。

ー世界における麻薬中毒者の多さはあなたの責任だというのは正しいと思うか? 

いや、それは間違っている。私がいなくなったところでその数は減らないからだ。麻薬の密売のせい? それは間違っている。

ー刑務所にいる間も事業を拡大していたのか?

私が言えること、私が知っていることは、すべては変わらないということだ。減ったものも、増えたものもない。

ーこのような活動につきものの暴力については?

一つには、一部の人がそれまでに暴力の問題を抱えて大人になったというのが原因だ。そしてねたみもある。そのせいで他の人を告発する。それが暴力を生み出すんだ。

ー自分を暴力的な人間だと思うか?

思わない。

ーあなたに暴力的な傾向はあるか? それともそれは最後の手段として使うのか?

いいかい、私は自分を守っているだけで、それ以上のことはしていない。私がトラブルを引き起こしたことがあるか? それは一度もない。

ー今のメキシコの状況、今後のメキシコの展望についての意見は?

そうだな、すでに麻薬の密売は先祖から続く文化の一部だ。そしてメキシコだけのものではない。世界規模だ。

ーあなたの事業や組織をカルテルだと思っているか?

まったく思わない。この仕事に生命を捧げている人は、私に依存しているわけではないからだ。

Translation by Yoko Nagasaka

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