デラドゥーリアンインタヴュー:U2やビョークが認める甘美な歌姫

ー以前のインタヴューで、新しいアルバムには特定の音を使って制作に着手すると言っていました。どんな音を意識し、また偶然見つけたのはどんな音でしたか。

私は持っていたシンセサイザーを使ってツアーにもっと没頭したかったし、シンセサイザーからもっと特殊な音色を取り出したかった。私は音楽の空間的な側面について、以前話をしたのかもしれない。デモでさえ、まったく異なる音のミキシングや配置をして遊びたかったのだと思う。今回驚いた音のほとんどはドラムのキックペダルから出たもので、ペダルのノブをひねって設定を弱めることで出てきた音。私は自分が何をしているのかをわかっているみたい。だけどそれと同時に、それらすべてのペダルを極めるための実験にもなるの。

ーこのアルバムを特徴づけるのに、即興で作ったかなり多くの音が役立っているのですか?

一部の人たちにとって、このアルバムが何ていうか、クレイジーに見えるのはそのせいもあると思う。私は気に入った音を見つけると、別の音を探し続けるのが嫌になった。私はその見つけた音で動き出したかったの。

ーニューアルバムのタイトルはタペストリーにインスピレーションを受けていますよね?

そうよ。私の祖母がだいぶ前にくれたタペストリー。彼女は2度目の結婚で、晩年はよく旅をしていた。私たちはあまり近くで育ってこなかったから、祖母からそのタペストリーをもらった時、私はそれにしがみついた。すごくきれいな中国製のシルクのタペストリー。すごく雰囲気の良いものだったから、何か素敵なヴィジュアルの要素を取り込みたくてスタジオに飾ったの。巡り巡って、このアルバムで探求したかったアイディアを象徴しているみたいだった。曼荼羅模様は反復的に見えると同時に動きの多いものだから。

ーたくさんの音楽プロジェクトを進行しながら、このアルバムのレコーディングを何年もかけて行いました。これらの曲を作るのは魂を浄化させるものでしたか?

本当にさまざまな感情が広がったわ。歌うことは私にとって魂を浄化するカタルシス的な体験になることがある。あなたの身体中に音が突き抜けること、そしてそれらの音色がどう共鳴するか感じること、さらに、あなたがこの感情を抱こうとする時に起こることが問題なの。私の頭にはこういう乗り越えるべきハードルがすべてある。自分自身と他人の音楽を比べたり、「十分良いものになっているかな?」と考えたりした。一方の部分では5年でバンドを脱退したことや孤独を感じることなどの巨大な変化に対応していた。だけど孤独だと感じることは悪いことではなかった。それは自分自身のための旅になったとわかったから。

Translation by Deluca

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