デラドゥーリアンインタヴュー:U2やビョークが認める甘美な歌姫

ー孤独であることは何かひどいことのように考えられがちですが、孤独の中に平穏を見つける力があるということですね。

まったくその通り。最近、東海岸に向かう前にビックサーでしばらく過ごしたの。私はただ音楽を作って、しばらくひとりで過ごしたかった。そこではまったくひとりで、何日も人に会わなかった。私はそれを「最高だわ」って思うタイプなの。でも時々あまりにも孤独すぎて「今回ここでは学ぶことがたくさんあるんだ」と思った。それからこの状況に入り込んでいった。あなたが孤独なことに対する考え方を変えるには時間がかかるものよ。私はInstagramに海の写真を投稿して、なぜこれが一部の人につらいものだったり、ネガティヴなものだと感じさせるのかなと思った。なぜ悲しみやネガティヴなことに結びつくのかと。私はこの写真が好きだから、でもそれと同時にこの写真はすごく感情的に訴えるものだった。

ー人はひとりきりで考えにふけるとますます怖く感じるものです。

私はそういう考え方とはまったく正反対なの。私は飛行機に乗るとき、耳栓をつけて、フライト中ただそこに座る。もしかしたら映画を見るかもしれないけれど、音声は聴かない。それか目を閉じてただ静かにしている。でも世界っていう場所は人とのやり取りがもう本当にたくさんある。そのエネルギーを交換すると、私はそういうことのすべてにひどく神経質になる。だから自分のある部分は少しだけただ静かにして再起動と再充電することが必要なの。

ーニューアルバムはカンの影響を受けているようですが、カンの中で一番好きなアルバムは何ですか。

たいてい『エーゲ・バミヤージ』を選ぶわね。本当に大好きな作品。人は歳をとる中で、自分の作品がビジネスや仕事のようなものになって、一番最初にもたらされた作品の自由な部分に対する視野を失ってしまうと思うの。カンの音楽にはそういうものが失われていると感じたことがない。このアルバムは私自身にも希望を与えてくれるものなの。

Translation by Deluca

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