エルトン・ジョンの隠れた名曲ベスト10

第8位 『女の子、みんなアリスに首ったけ』


『黄昏のレンガ路』はエルトンとバーニーのハリウッド・アルバムだ。マリリン・モンローの悲劇的な死を歌い、ロイ・ロジャースに思いを馳せ、「黄色いレンガの道(『オズの魔法使い』の中のオズへ続く道)」に繰り出す。そこに登場するのが『女の子、みんなアリスに首ったけ』だ。年配の女性を相手に売春し、最終的には自殺することになる16歳のストレートの女の子についてのシュールなアート・フィルムのような曲だ。ポップ・ソングにするには挑発的な歌詞で、アルバムの中でも最高にロックな一曲だ。近年エルトンが定期的にコンサートで演奏している、ヒット曲ではない曲のひとつだ。


第7位 『ベイビーと僕のためのブルース』


この華麗なバラードの主人公の青年は、西海岸で恋人との生活を始めるため、不安がる彼女を説得してグレイハウンド・バスに乗せようとしている。「君の手が震えているのを見た/君は驚いて目を見開いた」とエルトンは歌う。「日陰でも30度/空には雲ひとつない/君は僕のベイビー/「ハニー、これはゲームだよ」」 『ピアニストを撃つな』に収録されているこの曲はシングルにはならず、『ダニエル』や『クロコダイル・ロック』といった曲の陰に完全に隠れていた。しかし、ポール・バックマスターの見事な弦楽アレンジが加えられているこの曲は、もっと有名になっていいはずだ。コンサートで演奏されたという記録は残っていない。

Translation by Satoko Cho

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