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デッドファンのアーティストが選ぶ、グレイトフル・デッドの名曲

PATRICK DOYLE, ANDY GREENE, SIMON VOZICK-LEVINSON | 2016/03/13 14:00

| Photo: (Michael Ochs Archives/Getty) |


エイヴァー・テア(アニマル・コレクティヴ):『ドゥーイン・ザット・ラグ』(1969)
Avery Tare
Photo: Anthony Pidgeon/Getty

4年生か5年生だった時、仲のいい友達が『アオクソモクソア』を貸してくれた。俺をグレイトフル・デッドに夢中にさせた最初のアルバムだ。アルバムジャケットのガイコツの絵からは想像できないサウンドだった。当時80年代で、彼らの音楽はどちらかというとメタルと結び付けられていたが、俺はとにかく魅了された。友達が貸してくれたCDをテープにダビングし、その時俺は家族とフロリダにいたのだけど、ウォークマンにテープを入れてビーチを行ったり来たりしながら波が海岸に打ち寄せる音とアルバムを聴いていた。

『ドウーイン・ザット・ラグ』はすごく耳に残るけど、とても変わっていて好きだった。ジェリー・ガルシアのさすらうようなギター演奏が聴ける曲だ。あちこち動き回るようで最初はとっつきにくいけどね。ダンスに関する曲だからそんなグルーヴ感がある。または、そんなグルーヴ感だからダンスの曲だと思うのかもしれない。歌詞は不条理で紛らわしい。「Hipsters, flipsters. .(ヒップスター、フリップスター…)」って何のことかよく分からなかったけど、幻覚体験とはこうあるべき、みたいな感じがした。混乱しているけど恍惚としているような感じだ。

数年後、6年生か中一の時、グレイトフル・デッドのライヴに行き始めた。あんな体験は初めてだった。ものすごい数の聴衆が同じ音楽に夢中になっていた。そんなライヴだった。『ドゥーイン・ザット・ラグ』は少年期に連れ戻してくれる。僕にとっては幻覚体験に挑戦したり、マリファナを吸ったりいろんなことをした時代だ。大勢の人たちと一緒にそういう世界にハマっていった。僕らは皆グレイトフル・デッドに夢中で、一緒にライヴを見に行った。気楽な時代だった。反抗心なんかなかった。少年期に、世界の何かクレイジーな側面を見つけているような感覚だった。


Translation by Satoko Cho

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