爆発的にヒットしたきっかけとなった、1970年のナイトクラブ「トルバドゥール」でのアメリカ・デビューという、彼のウェスト・ハリウッドでの長い歴史についても触れた。まさに彼の世界的なアーティストとしてのキャリアの始まりとなったアメリカ・デビューだった。その時に歌った『ユア・ソング(僕の歌は君の歌)』の始まりのヴァースをグランドピアノを奏でながら歌い始めた彼に、途中からバンドが加わった。
『リーヴォンの生涯 』で彼の歌声はより一層重みを増し、曲の途中のピアノのサウンドも美しかった。観客を盛り上げる迫真のピアノソロに、彼の長年のギタリストであるデイヴィー・ジョンストーンが情熱的でロックなギターソロを続けた。ピアノを連打しながら、エルトンは椅子から腰を浮かし、観客に笑顔やしかめっ面をしてみせた。
そして彼は『僕の瞳に小さな太陽』を「ここにいる長年愛してくれる忠実なファンのみんな」に贈った。この曲の途中で、白金色の髪の毛に青色の衣装を着たレディー・ガガがステージに飛び入り参加し、2人はグランドピアノを挟んで向かい合って熱唱した。
「この素晴らしい人に拍手」こうガガは観客に呼びかけた。スティレットヒールを履いた彼女はまた「多くの人をインスパイアした人!」とエルトンを称えた。
ラスト曲の爽快なナンバー『土曜の夜は僕の生きがい』では、エルトンは立ち上がり観客にサビの「Satrday, Saturday, Saturday night’s alright alright alright!」を歌うように促した。また歓声が飛び交う中、彼はバンドをステージの中央に集め、彼自身と彼のエイズ支援団体をサポートしてくれる都市に一礼をして、コンサートを締めくくった。
エルトン・ジョン セットリスト
1. 『あばずれさんのお帰り/The Bitch Is Back』
2. 『ベニーとジェッツ (やつらの演奏は最高)/Bennie and the Jets』
3. 『ルッキング・アップ/Looking Up』
4. 『ブルー・ワンダフル/Blue Wonderful』
5. 『リーヴォンの生涯/Levon』
6. 『ロケット・マン/Rocket Man』
7. 『ユア・ソング(僕の歌は君の歌)/Your Song』
8. 『可愛いダンサー(マキシンに捧ぐ)/Tiny Dancer』
9. 『ア・グッド・ハート/A Good Heart』
10. 『ワンダフル・クレイジー・ナイト/Wonderful Crazy Night』
11. 『僕の瞳に小さな太陽/Don’t Let the Sun Go Down on Me』(with レディー・ガガ)
12. 『土曜の夜は僕の生きがい/Saturday Night’s Alright for Fighting』