ジム・モリソン、1969年にEDMサウンドの到来を予言

ドアーズのボーカリスト、ソングライターのジム・モリソン(Photo by Michael Ochs Archives/Getty Images)

生前最後のローリングストーン誌のインタヴューで、ソロアーティストによるエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)の時代が到来することを予言
「地下室で新しい音楽スタイルを生み出してるヤツが、世の中にはいるんだ」

ジム・モリソンの晩年といえば、かつて「ジェームズ・ディーンの死、マーロン・ブランドの激太り以来初の大型男性版セックスシンボル」と呼ばれ、シンガーの生活とはかけ離れたものだったことは有名な話だ。もじゃもじゃの顎ひげ、こめかみ付近が薄くなった髪の毛、脇の周辺についたタップリの贅肉。そんなジムの姿は、今思うと元フリート・フォクシーズの ファーザー・ジョン・ミスティというよりも、俳優の T.J.ミラーによく似ていた。そしてその姿はまさに、オリバー・ストーン監督の伝記映画『ドアーズ』でヴァル・キルマーが演じた、身なりを気にしないみすぼらしい酔っ払いジムそのものだった。





1969年にロサンゼルスで一週間かけて行われた、ローリングストーン誌のベテラン特派員ジェリー・ホプキンスとのインタヴューからは、ジムが極めて鋭い意見の持ち主であったことがうかがえる。かなりの量のウィスキー、スコッチ、ビールを飲みながらのインタヴューだったようだが、そんな状況の中でもジムの言葉からは、彼自身の素晴らしい表現力を理解しようと四苦八苦する、思慮深く積極的なアーティストの姿を感じることができる。当時さまざまな本を読み、詩を書き、さらには映画制作に惹かれながら、カリフォルニア州ウエスト・ハリウッドのナイトクラブ 、ウィスキー・ア・ゴーゴーのような小さな会場やクラブでライヴする時に感じる、爆発的なエネルギーと再び結びつきたいと切望していた。

Translation by Miori Aien

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