ーあなたは優れたサウンドがインスピレーションになると発言されています。このギターはあなたのそういう考えを形にしたものなのでしょうか?そのとおりだね。俺は自分を理論型のミュージシャンでありソングライターだと思っているけど、同時に実践で喜びを感じるタイプでもあるんだ。素晴らしいサウンドに夢中になっているあの感覚がたまらないんだよ。そういう音はギタリストとしての自分を輝かせてくれる。ギターのサウンドが気に入らないと、自分の本当の力の半分しか発揮できないんだよ。まさに俺の一部なんだ。素晴らしいサウンドは何よりも想像力を刺激するし、いろんな新しいアイディアをもたらしてくれる。音楽に没頭する上で不可欠な要因なんだよ。つまり、サウンドこそが俺にとって最大のインスピレーションだってことさ。
ー『ヨシュア・トゥリー』では、あなたのストラトキャスターのサウンドが大きな存在感を放っています。
そうだね。あのアルバムではストラトの様々な魅力が出ていると思う。『ブレット・ザ・ブルー・スカイ』のヘヴィなサウンドも、『ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム(約束の地)』の繊細な音色も、ストラトから生み出されたものなんだ。柔軟性という点では、ストラトに勝るギターはないと俺は思ってる。
ー(記事冒頭の)映像でも『約束の地』のイントロのアルペジオを弾いていますよね。あの音色はストラト以外のギターでは出せないからね。あれこそまさにストラトのサウンドなんだ。
フェンダーのストラトキャスター、エッジ・シグネチャーモデル