キッスのジーン・シモンズがヒップホップを完全否定:「ラップなんて早く終わればいい」

しかし、ラップ・ミュージックについては徹底的に否定する。「断言するよ、ラップは終わる」シモンズはそう話す。「10年後には何か違うものに取って代わられているはずさ。そうあるべきだしな」EDMについて尋ねられると、シモンズはこう答えた。「EDMは率直だからマシだ。彼らはステージで何もしてないけど、それを堂々と認めてるからな。ボタンを押したら、あとはオーディエンスを煽るだけだもんな。少なくとも照明は立派だし、口パクのショーなんかよりはずっとまともさ」


「あとディスコ・ディーヴァも我慢ならないね。ジェニファー・ロペス、シアラ、シャキーラ、マドンナ、その他名前の最後に『a』がつく女性シンガーはみな同じさ。皆才能はあるのかもしれないけど、パフォーマーとして不誠実だと思う。だってバックトラックに合わせて歌ってるだけなんだからさ。その辺のカラオケで歌ってるアマチュアの方がまだマシだよ。少なくとも彼らは堂々としてるからな」


あらゆるラップ・ミュージックが嫌いなのかと尋ねられると、シモンズはものによると答えた。「少なくともギャングスタのメンタリティは理解できないよ。俺とはバックグラウンドが違いすぎるからな」彼はそう話す。「すべてのラップがそうじゃないことは分かっているけど、そういうルーツから生まれたものであることは事実だ。まさにストリートの音楽さ」



キッスもヒップホップもニューヨークのストリートで同時期に誕生したという共通点を指摘されると、シモンズはこう答えた。「確かにそうだな。でも、当時のニューヨークのバンドで、キッス以外にスタジアムを埋められるバンドなんていなかったんだ」彼はそう話す。「ニューヨークはそういうロックバンドを生み出す街じゃないんだよ。ラモーンズやニューヨーク・ドールズがいい例だ。ラモーンズはメンバーの何人かが死んでからやっとゴールドアルバムを記録したんだぜ。それに比べて、俺たちは前座にアンスラックスを従えるスタジアムバンドだったんだよ」


シモンズがラップ・ミュージックについて苦言を呈したのは今回が初めてではない。2014年にキッスがロックの殿堂入りを果たした際、彼はアーティストの選出基準に疑問を投げかけている。「ごく一部の人間が、個人的な好みで決めてるんだよ」彼はRadio.comのインタビューでそう答えている。「大半の人々はその決定に疑問を抱いてるはずだよ。グランドマスター・フラッシュやラン・DMCがロックの殿堂入り?冗談はよしてくれって感じだよ。彼らのことを評価していないわけじゃない。でもギターも弾けないし歌えないし、ただ他人の曲をサンプリングして喋ってるだけのやつらが選ばれるのは違うと思うんだよ」









Translation by Masaaki Yoshida

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