ガンズ・アンド・ローゼズの激レア・ベスト・ソング10選

『シャドウ・オブ・ユア・ラヴ(Shadow of Your Love)』

ガンズ・アンド・ローゼズは、文字通り、『シャドウ・オブ・ユア・ラヴ』から始まった。ハードロック・バンド、ハリウッド・ローズ時代のアクセル・ローズとイジー・ストラドリンの名残を感じさせるパワーみなぎる曲だ。オリジナルのハリウッド・ローズのデモでは、ガンズ・アンド・ローゼズの“ガンズ”として知られるトレイシー・ガンズがギター・ソロを弾いている。「リハーサルで最初に演奏した曲が『シャドウ・オブ・ユア・ラヴ』だ。アクセルは遅刻した」と、スティーヴン・アドラーは以前語っている。「俺たちが演奏してると、ちょうど間奏でアクセルが現れて、マイクを掴んで、叫びながら壁を駆け上がったり駆け下りたり…… 俺たちの持ち味がわかった瞬間だった」。1986年夏、後に『アペタイト・フォー・ディストラクション』のプロデューサーとなるマイク・クリンクとのオーディションで、バンドはこの曲を演奏し、彼は「ガンズ・アンド・ローゼズの本質を捉えた」に違いないと確信した、とスラッシュは語っている。理由は定かではないが、この素晴らしいトラックはB面としてリリースされるにとどまった。――フェイクの歓声のおまけ付きで。 

『ジャスト・アナザー・サンデー(Just Another Sunday)』 

ガンズ・アンド・ローゼズは、『ユーズ・ユア・イリュージョン』IとIIの2枚で30曲をリリース
しているが、優に18カ月以上この企画のセッションに費やしたため、多くの曲がお蔵入りとなった。ブートレグ界に出回っている興味深い曲の中に『ジャスト・アナザー・サンデー』がある。この曲で、アクセルは失った恋を取り戻そうと懇願するのだ。「お前の目に触れると俺の世界は憂鬱に染まる」とアクセルは歌う。「手遅れになる前に言わなくちゃ でも、行かないでくれと縋ってお前をためらわせたくはない」――このトラックは、『ユーズ・ユア・イリュージョン』の中でも一二を争うポップ・チューンとなり得たはずだが、粗削りで未完成な故にボツになったのかもしれない。しかし、もっと時間をかけていれば、ガンズ・アンド・ローゼズの代表作になっていただろう。

Translation by Naoko Nozawa

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