ガンズ・アンド・ローゼズの激レア・ベスト・ソング10選

『ノーベンバー・レイン( November Rain)』(アコースティック・デモ) 

アクセル・ローズが『ノーベンバー・レイン』をいじり出したのは1983年、ガンズ・アンド・ローゼズ結成より2年も前のことだった。長い間、彼がピアノで弾くだけのラフな曲だったが、1986年、正式に『アペタイト・フォー・ディストラクション』の製作に入る直前、バンドはこの曲のロング・バージョンをレコーディングした。最終的に、この録音は自分の基準に一致しないとローズは判断した。彼にとって特別な曲だったので、パーフェクトにしたかったのだ。『ユーズ・ユア・イリュージョン』の初期のセッションでは、ミニマルなバージョンがいくつか試された。アクセルとアコースティック・ギターだけをフィーチャーしたこのデモも、そのひとつだ。完成版が持つ威厳には欠けるが(言わずもがな、スラッシュのギター・ソロも)、それでもなお、胸をえぐるような哀切に満ちている。

『キャッチャー・イン・ザ・ライ(Catcher in the Rye )』(ブライアン・メイ・デモ)

文句なしに『チャイニーズ・デモクラシー』のハイライトのひとつである『キャッチャー・イン・ザ・ライ』には、二転三転するプロダクション、バーニー・トーピン的な歌詞、とてつもない長さ(演奏時間:約6分)という、アクセルのあらゆる特徴が含まれている。しかし、残念なことに、ブライアン・メイのほとばしるようなギター・ソロを得たデモ・バージョンに、彼は後から難癖をつけたのだ。クイーンの名ギタリストは、ローズの気まぐれなパワーと心地よい好対照を成していた。ふたりがコラボしたのはこれが初めてではない。1992年のフレディ・マーキュリー追悼コンサートで共演している。しかし、ガンズのリーダーは、最終的にメイの貢献を削除することを決めた。2008年、インターネットの掲示板のチャットで、彼は完成版の(ロン・"バンブルフット"・サールによる)ソロは、メイの影響を受けていると発言している。「あのソロは完全に、ボツになったテイクでブライアンが弾いた音をベースに編集して作り上げた」とローズは書いている。「それについてブライアンは、少なくとも表向きは、わりと好意的なようだ。残念なことに、当時、俺たちの編集作業に彼は満足していなかった。俺の左に立ち、スタジオの大きなスピーカーを見つめながら、"でも、これは俺のプレイじゃない"と、いささか愕然とした様子のブライアンを覚えてるよ」

Translation by Naoko Nozawa

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