レオナルド・ディカプリオ出演映画ランキング

BILGE EBIRI | 2016/04/29 15:00

| photo:(Illustration by Ryan Casey) |

『タイタニッ ク』から『ジャンゴ 繋がれざる者』まで、これまでにレオが出演した映画のランキングを一挙に紹介!

もし映画の宣伝どおりなら、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの壮絶な サバイバルと復讐の物語『レヴェナント:蘇えりし者』で、レオナルド・ディカ プリオは遂にオスカーを手にすることになるだろう。ほとんど言葉を発しない今回の役のために、カルガリーの人里離れた極寒の地で、生のバイソンの肝臓を食べたり、動物の死骸の中で眠ったりと、ブルックリンのヒップスター風のふさふさした顎ひげに隠れ、彼は地獄を味わったという。(最高の芸術作品を作るため、過酷を極めた今回の撮影は、すでにハリウッドの神話となっている)

このスター俳優を最初から追い続けてきた人にとっては、どのような栄誉も驚きではないはずだ。30年近いキャリアを通じ、ディカプリオは非常に献身的で偉大な俳優へと成長を遂げた。粗削りな成長物語『ボーイズ・ライフ』で高い評価を受け、1993年の『ギルバート・グレイプ』では、知的障害を持つティーンエイジャーを演じ、早くもオスカーにノミネートされるなど、彼が類いまれな才能の持ち主だということは、デビュー当時から明らかだった。90年代には、バズ・ラーマンによるMTVスタイルのシェークスピア劇『ロミオ+ジュリエット』や、船の沈没や氷山を描いた、誰の記憶にも残らない小規模なあの作品で、ロマンチックな役どころを演じ、国際的な人気スターとなった。

二枚目俳優としての成功のおかけで、その後のキャリアを苦もなく築いていけたはずだが、スティーブン・スピルバーグやリドリー・スコットといった監督と手を組んだディカプリオは、スターの座に野心や才能を結び付け、一流の主演男優へと成長していった。特に、マーティン・スコセッシとはこれまで5度もタッグを 組んでいる(ギャング映画の大作『ディパーテッド』では、スコセッシの初のオスカー受賞に貢献した)。『レヴェナント:蘇えりし者』での素晴らしいパフォーマンスで、オスカー受賞が目前に迫る今、彼の素晴らしいキャリアを振り返るにふさわしい時期のようだ。それでは、ディカプリオがこれまで出演した全作品をここに紹介する。なお今回は、彼の役柄ではなく、映画自体を評価し順位付けしたものである。

27位『クリッター3』(1991)

『クリッター3』は、かわいいリトル・モンスターが登場する低予算のSFコメディのシリーズ第3弾。ディカプリオの映画デビュー作として知られている(劇場公開されずビデオリリースになってしまったが)。本作品で彼は、問題を抱えた悪徳不動産屋の息子を演じている。この柔らかな髪をしたスケート・パンクの少年は、毛玉のような人食いモンスターの恐怖にさらされた家族と共に、父が所有するアパートに閉じ込めらてしまう。たしかに、ハイになって夜中の3時に観るような、安っぽい雰囲気の映画ではある。しかも、極めて退屈な時間とそこで展開される会話は、人々が期待するようなZ級映画の勢いさえも捨て去っているようだ。ディカプリオの未熟な少年としての演技はそんなに悪くなかった。実際、この映画でまともな演技ができるのは彼だけのようだ。

26位『仮面の男』(1998)

『仮面の男』は『タイタニック』の成功後、第1作目として公開され、まさにそれが理由でヒットした。映画のベースとなったダルタニャン物語を書いたデュマ氏には申し訳ないが、この作品はひどい。スターが勢ぞろいした子供だましの歴史活劇で、舞台は17世紀パリ。尊大でプレイボーイな国王ルイ14世と、長年牢獄に閉じ込めらてている双子の弟(ディカプリオの一人二役)をすり替えようと、四銃士が画策するでストーリーである。ディカプリオのような若い俳優は場違いのような感じがするし、ガブリエル・バーン、ジョン・マルコビッチ、ジェラール・ドパルデュー、ジェレミー・アイアンズといったベテランの俳優陣でさえ、この退屈な脚本では本領を発揮することができなかった。

25位『バスケットボール・ダイアリーズ』(1995)

『バスケットボール・ダイアリーズ』は、ジム・キャロルが10代の頃の体験を綴った『マンハッタン少年日記』を過剰に脚色した作品だ。ディカプリオは、高校のバスケ部のスターがドラッグに溺れ、破滅的な日々を送り、ホームレスへと転落してゆく様を、迫真の演技で表現している。この映画の過度な表現もいとわない徹底した姿勢には敬意を払うべきだが、大げさな芝居や度を越したモンタージュ、ドラッグ中毒のドラマの決まり文句など、とにかく全てにおいて少々やり過ぎなのだ。だが、『ギルバート・グレイプ』でオスカーにノミネートされた直後に本作に出演した彼の演技からは、大きなリスクにあえて挑戦する覚悟がうかがえる。
Translation by Aki Urushihara

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