プリンスのワイルド伝説12選

顔に「奴隷」の文字を書く&読めないシンボルマークに改名(1993年)


Photo by Peter Still/Redferns

「顔に“slave(奴隷)”って書いてたから、俺が狂った馬鹿なヤツだって世間は思ってるらしい」プリンスが96年に、こうローリングストーン誌に話したことがある。「でも自分がしたいことができない俺って、いったい誰なんだ?」これこそ、プリンスが問いかけていた自己分析の質問だ。しかし皮肉にも、プリンスは92年のアルバム『ラヴ・シンボル』の収録曲『マイ・ネーム・イズ・プリンス』をアルバムのファーストシングルにするかしないかで、当時所属していたワーナー・ブラザーズと対立している。レーベルとの数々の意見の食い違いを経験したプリンスは、「slave」の文字を頬に書いてステージに立ち、さらにはアルバム『ラヴ・シンボル』のジャケットの謎めいたシンボルに改名したことを発表する。これらの行動は、我慢ならないレーベル支配からの解放を求める、プリンスの過激な反抗であった。また大企業の支配に社会が反抗するグランジの時代、プリンスのこれらの行動は騒動を引き起こすことになった。「夢見る男から夢を奪うと、その男は奴隷になるんだ。俺がそうだった。俺はプリンスの音楽の所有者じゃないんだ。自分の作品を所有してないってことは、つまり君は所有者の支配下にあるってこと」プリンスはローリングストーン誌にこう話していた。2000年に名前を元の“プリンス”に戻したが、この改名事件は既にポップカルチャーの伝説となっていた。


独身プリンス、魅力的な女性を探す(1993年)


Photo by Rob Verhorst/Redferns

2度の結婚、そして長年にわたって数々のコラボレーターたちとの関係を持ったプリンスは、ありとあらゆる視点からセックス、色欲、愛について歌った。それなのに、93年にアメリカ国内と海外のいくつかの新聞に、ぼやけた顔写真と「結婚相手にふさわしい独身男性が、一緒に休暇を過ごしてくれる世界一美しい女性を探しています」という謙虚なリクエストを添えた恋人募集広告を出す必要があったのは、なぜなのだろうか?ロイター通信によると、プリンスのかつての友人が「おそらくロマンスを少しと、クリエイティヴなインスピレーションを与えてくれる女性探していたのでしょう」と意見しているようだ。

Translation by Miori Aien

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