「音楽は音と沈黙と、時間でできている」Reviews / WATCH

By Satoshi Taguchi 2016/06月号 P119〜0 |
Photography by Toru Oshima
音楽は音と沈黙と、時間でできている。

1952年、夏のウッドストック。男がピアノに楽譜を置き椅子に腰掛ける。そして鍵盤の蓋を閉じ、ストップウォッチを押した。後に「4分33秒」とよばれる曲の初演である。作曲したのは音楽家にして、キノコ研究家でアナーキスト、ジョン・ケージ。彼が記した楽譜にはこう書かれていた。「第一楽章 休み/第二楽章 休み/第三楽章 休み」。つまり、彼は無音という逆説的な音楽を試みたのだった。きっかけは沈黙を聴くために無響室に入ったこと。音が完全に響かない空間でも、血液が流れ神経が働く音が聴こえてくることを知る。無音は不可能。それゆえに音楽家として試みる価値があるということだろうか。改めてその「4分33秒」を聴いてみよう。座ったままのピアニスト。沈黙が深まるほどに、音が聴こえてくる。人の息遣い、空気の震え、時計の進む音。そう。音楽は音と沈黙と時間でできている。正確に進む秒針は、それ自体が音楽なのかもしれない。

左/定番的な人気の〈IWC〉のパイロットウォッチ。中でも現代的なルックスと技術を備えているのが「トップガンシリーズ」。そのクロノグラフモデルは ケースサイズが44mmと程よいサイジングに変更。これにあわせてシングルデイト表示となった。セラミックケース、自動巻き、カーフスキンストラップ。 ¥1,325,000(IWC Tel 0120-05-1868)

右/完全自社開発ムーブメントを初搭載。〈ブライトリング〉を代表するクロノ グラフ「クロノマット44」は、2009年の登場以来、多くのファンを得ている。新作モデルとして、カーボンダイヤルも登場。スポーティで精悍な顔つき。 ステンレススチールケース、自動巻き、パイロット・ブレスレット。¥920,000(ブライトリング・ジャパン Tel 03-3436-0011)

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