"プロフェッツ・オブ・レイジ"結成の内幕に迫る:「俺たちは革命的な特別部隊」

過去について

ウィルク:(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのメンバーが)出会ったばかりの頃、ザックがパブリック・エナミーのコンサートのチケットを俺たちにくれたんだ。暴動の恐れがあるってことで、キャンセルになったんだけど。音楽にとってエキサイティングな時代で、俺たちもその時代に本当につながってた。あの頃のザックは、ヒップホップからかなり影響を受けてたんだ。サイプレス・ヒルは、ザックに教えてもらって聴いたのが初めてだった。彼が俺の車で、「このバンドをチェックしてみろよ」とか言ってテープを流したんだけど、「マジかよ!これ、やば過ぎじゃないか」って感じだったね。他の音楽をお互いに教えあうのが、レイジのルーツの一部だったんだ。

コマーフォード:バンドの5回目のライヴは、サンルイスオビスポの大学でパブリック・エナミーとやったんだっけな。『Renegades(レネゲイズ)』に入ってるサイプレス・ヒルの『How Could I Just Kill a Man(ハウ・クッド・アイ・ジャスト・キル・ア・マン)』をカヴァーしたんだ。サイプレス・ヒルのファースト・アルバムと『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back(イット・テイクス・ア・ネイション・オブ・ミリオンズ・トゥ・ホールド・アス・バック)』の2枚から、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンはヒップホップの影響を最も受けたんだ。



チャックD:レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのマッチ棒が1本付いたデモ版カセットテープを手に入れた時のことを覚えてる。面白いなと思ったさ。俺が惹きつけられたのは、ラップとハードで攻撃的な音楽の組み合わせだった。惑星が一列に正しく並んでるところに、音楽という魔法の結合体と歴史が溢れ出すっていう珍しい出来事だったんだ。あの頃、彼らのライヴに行ったんだけど、一番覚えてるのはライヴの後の観客の疲れ具合。あんなにめちゃくちゃになった場所を見たのは、あの時が初めてだったよ。汗と血が壁に付いててさ。テーブルはひっくり返って、垂木が垂れ下がってた。クレイジーだったね。彼らは俺たちの時代のレッド・ツェッペリンなんだ。

B-リアル:友達にレイジのライヴに連れて行かれたんだ。彼女にクラブ・ウィズ・ノー・ネームって名前の場所に連れて行かれた。音楽を聴いた時、マジでたまげたよ。ステージの近くでファンとモッシュしてたら、俺に気づいたバンドが俺をステージに上げて、後でアルバム『Black Sunday(ブラック・サンデー)』の『Hand on the Glock(ハンド・オン・ザ・グロック)』になった曲を一緒にやった。友達になって、俺たち初の大規模ツアーは彼らとまわった。俺にとって彼らは、現在世代のブラック・サバスとかレッド・ツェッペリンなんだ。あの頃はヒップホップしか聴いてなかったんだけど、俺はロックファンからスタートしてる。俺の中に眠ってたあのスピリットを、彼らがよみがえらせてくれた。

チャックD:当時の他の多くのバンドとは違う不安を彼らは抱えてた。政治ってのは、ロックの世界には関係なかったんだ。「あーあー、昼飯のお金もらえなかった」とか「今日、親父が車を買ってくれなかったから、世界に対してマジで怒ってるんだ」っていうのが全ての世界だったから。くだらないよな。レイジは、叫ぶ価値があるってはっきりしてることを話してたんだ。

Translation by Miori Aien

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