今年発売20周年を迎える、名作ロック・アルバム20選

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フィオナ・アップルからウィルコまで、今年、発売20周年を記念するアルバムを見てみよう。

1996年という年から、今年でちょうど20年経ったことになる。1996年というと、ポスト・ニルヴァーナ・ブームの時代が終わり、オルタナティヴ・バンドが自分たちのスタイルを模索し、メタル・バンドがより無駄のないサウンドやラップと融合させる実験を試み、ロックが立場を追われるという避けられない状況に直面し、もがき苦しみながら前に進んでいた1年だ。今回は、そんな2016年に発売20周年を記念するロック・アルバム20枚を紹介しよう。

フィオナ・アップル『Tidal』

アップルが、ゴールド・ディスクとなった、このオルタナティヴ・ポップのデビュー作をリリースしたのは、彼女がまだ18歳の時だった。その翌年、シングル『Sleep to Dream』のミュージック・ビデオでMTVビデオ・ミュージック・アワードを受賞した際、「この世界はでたらめなの。私たちがクールだと思っているものや身に着けているもの、言っていることに合わせて、自分の人生を歩むべきではないわ」と、彼女が観客に向けて発言したことは有名だ。

ベック『オディレイ』

ベックが悲しげなアコースティック・アルバムの制作を始めたのは、彼の祖父であるコンセプチュアル・アーティストのアル・ハンセンの死による影響も少しあったのだが、彼はその制作途中で方針を変更していた。ビースティ・ボーイズのアルバム『ポールズ・ブティック』のプロデューサーを務めた、サンプリング狂いでパーティマニアのダスト・ブラザーズを招き、このジャンルの寄せ集めでできたアルバムを作り上げて、評論家から高い評価を受けた。

シェリル・クロウ『シェリル・クロウ』

シェリル・クロウのセカンド・アルバムは本物のソロ作品である。協力者の人数を最低限に抑え、1993年リリースのデビュー・アルバム『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』でコラボレーションを行ったミュージシャン陣から、ほとんど何のアドバイスも受けずに、ニューオーリンズで曲の大半のレコーディングを実施したのだ。

Translation by Shizuka De Luca

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