エアロスミスの隠れた名曲、人気ベスト10

8位 『ハングマン・ジューリー』

エアロスミスが1987年にカムバックを果たしたアルバム『パーマネント・ヴァケイション』には、『ラグ・ドール』や『エンジェル』、『デュード』などの洗練されたポップ・ソングが多数収録されているが、アルバムの中盤にはブルース調の『ハングマン・ジューリー』が配置されている。沼地とポーチに置かれたロッキングチェアのサウンドでイントロが始まると、いつもよりハーモニカを多用してはいるが、徐々により典型的な1980年代のエアロスミスらしい曲調へと変化していく。バンドはこの曲を19世紀のアメリカの伝統音楽だと思っていたが、レッドベリーの遺産管理者が著作権を所有していることが後に判明した。そのため、両陣営の間でちょっとした訴訟に発展した。

7位 『戻れない』

アルバム『闇夜のヘヴィ・ロック』の作曲作業を開始できる状況になるまで、エアロスミスは5年ほどアメリカ中を駆け回り、一夜限りの興行を延々とこなしていた。スティーヴン・タイラーはひどく疲弊し、『戻れない』という曲でその苦しみを爆発させた。「ホリデイ・イン、ドアチェーンをかける/好きな人も嫌いな人もいるだろうが、俺にとっては皆同じさ/・・・/何もできない幼い少女は拒否できない/彼女たちを愛し、売り切れというコメントを残して立ち去る」と彼は歌う。その1年後、幼い少女に関する内容は含まれていないものの、同じような巡業のつらさを歌った、ボブ・シーガーの『ページをめくって』のライヴ・バージョンが大ヒットした。『戻れない』はシングルにはならなかったが、ファンからも愛され、エアロスミスもライヴで演奏し続けている。

Translation by Shizuka De Luca

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