エルトン・ジョンが「イマジン」を歌った、1980年の野外コンサートを振り返る

エルトンとレノンは、1970年代中盤に非常に親しい間柄だった。エルトンは、1974年にマディソン・スクエア・ガーデンで行われた自身のコンサートでも、レノンに演奏させるため彼をうまく説得してステージに上げた。そしてこのステージが、レノンの公の場での最後のパフォーマンスとなった。エルトンが語るように、1976年にレノンが公の場から距離を置くと、彼らが頻繁に会うことはなくなった。彼が言及したレノンのアルバムとは、『ダブル・ファンタジー』のことだ。シングルで先行発売された「スターティング・オーヴァー」が1カ月後にヒットするまで、誰もそのアルバムを聴かなかったが、期待値は非常に高いものであった。このコンサートの間、レノンはセントラル・パークからすぐ近くにある彼の自宅、ダコタ・ハウスにいた可能性が高い。

エルトンは、1980年に開催したツアーのあらゆる場所で「イマジン」を演奏したが、同年12月8日にダコタ・ハウスの外で錯乱したファンによってレノンが殺害されてからは、その曲に加わった意味の重要性も引き受けることとなった。あの悲惨な事件が起きた月以降、エルトンは「イマジン」を歌っていない。1981年にエルトンはレノンへの追悼曲として、シングル「エンプティ・ガーデン」をリリースしたが、おそらくそれはかなりの痛みを伴うものだっただろう。

Translation by Yuka Ueki

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