1977年に宇宙へ打ち上げた「ゴールデンレコード」、ビニール盤の再発へ向け準備中

ボイジャー・ゴールデンレコードの40周年を記念し、当時の音源や画像が新しい豪華ボックスセットとして、アナログ盤では初めて再現される。

1977年、NASAが宇宙へ向けて送り出した音や画像を再現するプロジェクト。クラウドファンディングKickstarterでの資金集めも順調で、新たなボックスセットとなって蘇る。

ボイジャー・ゴールデンレコードは、地球を代表する音や画像を集め、1977年にボイジャー探査機に搭載して宇宙人へ向け発射されたものである。打ち上げ40周年を記念し、その音源や映像がアナログ盤として再発行される。再発プロジェクトの資金集めにはクラウドファンディングサイトのKickstarterが利用され、2016年9月21日にスタートしてまもなく目標の198,000ドル(約2千万円)を大きく上回る金額が集まった。

1977年にNASAの打ち上げたボイジャー1号と2号に搭載されたディスクのコンテンツは、有名な天文学者カール・セーガンや音楽研究家アラン・ローマックスなどの有志メンバーによる特別委員会が選定し、決定した。ディスクには、ベートーヴェンの交響曲第5番『運命』やインドの古典音楽ラーガの楽曲、そしてセーガンもローマックスも特にファンという訳ではなかったが、チャック・ベリーの『ジョニー・B.グッド(原題:Johnny B. Goode)』も収められた。

音楽のほか、雨音、犬の吠え声、クジラの鳴き声、キスの音、笑い声、船やトラクターの音など地球上のさまざまな音声と55ヵ国語の言葉も加えられた。人間などを描いた100以上の画像もアナログでコード化してディスク上に記録された。

ゴールデンレコードのCD盤は1992年にリリースされている。またNASAは、各言語による挨拶と地球上の音声をSoundCloudで公開している。今回のボックスセットは、ビニール盤での初のリリースとなる。金色に輝く半透明のビニール盤LPに、オリジナルのゴールデンレコードに収録されていたすべての音楽や音声が収録される。ボイジャーに搭載されたオリジナル・ディスクの回転数は16 2/3RPMだったが、新しいボックスセットでは標準的な33 1/3RPMになっている。

Translation by Smokva Tokyo

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