ゼイン・マリクの自伝『Zayn』一部を独占公開:新曲、父親の影響を語る

BRITTANY SPANOS | 2016/10/28 15:00

| 近日発売のゼイン・マリクの自伝を一部独占公開、『インターミッション:フラワー』に隠されたインスピレーションが明かになる。(Photo by NABIL) |


それからそんなに経っていないある日の午後、マーレイと俺はビバリーヒルズ・ホテルのプールサイドに座って、歌詞を書いたりメロディをいじったりしていた。マーレイは携帯用の録音装置を持っていて、俺たちふたりはパキスタンのミュージシャン、ヌスラト・ファテー・アリー・ハーンの話をしていた。親父が彼の音楽を家でたくさん流していたから、俺は彼のことが大好きだった。ウルドゥー語で歌うところなんかが好きだった。彼の音楽を知る人の多くが、彼を史上最高のミュージシャンのひとりだと考えている。彼のおかげで多くの人の目がカッワーリーという音楽に向けられた。

しゃべりながら、マーレイはマーチン・バックパッカーを取り出して、さっき俺が出したアイデア―俺が前から弾いていたメロディだ―を元に短いリフを弾き始めた。彼がちょっとひねりを加えたら、あっという間にすごいサウンドになった。俺は言った。「すごくクールだよ。こいつを録音しよう。俺、この曲をウルドゥー語で歌ってみたい。ヌスラト・ファテー・アリー・ハーンみたいに」  


(Photo by NABIL)

マーレイはプールの傍にマイクをセットした。近くにサラサラと流れる小さな滝があって、いい雰囲気が出た。ヌスラト・ファテー・アリー・ハーンの音楽がスピリチャルな場所で生まれたこと、そしてジャズみたいだったというのは知っていた。彼のバンドがフックを見つけ、歌ってプレイするんだけど、次に起こることがものすごい即興なんだ。『インターミッション:フラワー』はすぐにそんな空気を帯びた。俺はただ、マーレイのループするギターのリフにウルドゥー語の歌詞を乗せて、録音した。

ヌスラト・ファテー・アリー・ハーンは1997年に亡くなったが、2016年5月、彼の甥がインドのどこかで俺とギグしたがっていると聞いた。叔父の死後、彼はバンドのフロントマンを引き継いでいて、『フラワー』のことを聞いて連絡してきたんだ。彼と何かできたら、どんなことだって、光栄だ。実現するよう祈ってくれ。

そうそう、歌詞を訳すとこんな感じだ。「この愛の花が咲くまでは / この心が安らぐことはないだろう / 君の心が欲しい...」


ゼイン著『Zayn』より Copyright (C) 2016 by Zayn, Published by Random House

ゼイン・マリクは、まもなく発売される本の中でワン・ダイレクション時代と軌道に乗り始めたソロ活動を深く掘り下げる。





Translation by Naoko Nozawa

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