SNSであなたも金持ちになれる?:いいね!獲得で儲かる『Steemit』とは

By Neil Strauss
今年上半期に設立されたSNS『Steemit(スティミット)』は、『マジック・インターネット・マネー』-というポイントシステムでユーザーへの課金システムを構築した。
新しいSNS『Steemit(スティミット)』は"マジック・インターネット・マネーを発行し、この夏の創設以来、ユーザーに400万ドル(約4億3000万円)分配している。 

今年5月、マハムード・アデレエは、西アフリカで1日1ドルの生活をしていた。その1ヵ月後、彼はSteemitに参加した。ユーザーに対し報酬として独自の仮想通貨を与える新参のソーシャルメディアプラットフォーム(SNS)だ。投稿した記事が、『いいね!』に相当する『Upvote(アップボート)』を獲得すればするほど、金が儲かる仕組みになっている。マハムードは、8月までに4万1000ドル(約440万円)相当の仮想通貨を、そして投稿がカネになる体験談を投稿してからは、さらに1万8000ドル(約193万円)を獲得した。

Steemitの話を聞いて読者が、「そんなものは詐欺だ」とか、「本当の話ならいいのに」と感じたとしても当然だろう。筆者もそう考えた。そして、以前フィル・コリンズが筆者の書いたコンサート評に対し送り付けてきた怒りの手紙の内容を、4つのセンテンスからなる文章で投稿してみた。すると463のUpvoteを獲得、STEEMという、ビットコインに両替できる、このサイト独自の仮想通貨で1万452ドル(約112万円)稼いだのだ。

今年上半期にSteemitを共同設立したネッド・スコットは、「フェイスブック、ツイッター、Reddit(レディット)のような企業を見てみると、それらのサイトは株主の利益を確保するため、ユーザーの時間、労力、創造性、エネルギーを消費し、そこから得られる個人データを利用している。しかし-この『マジック・インターネット・マネー』-というポイントシステムでは、ユーザーが作り上げた、もしくはキュレート(収集、監督、共有)したコンテンツに対して報酬が支払われる」と語る。現在登録アカウントが10万を超えるSteemitは、この4ヵ月間で400万ドル(約4億3000万円)以上ユーザーに分配している。そしてこれと似たようなモデルを採用しているサイトは他に、Synereo(シナリオ)、Yoursなど、少なくとも6つ挙げられる。

ほぼ全ての通貨と同じように、STEEMが持つ価値の基本は、この通貨には価値があると信じるユーザー間の暗黙の了解だ。もし誰かが、紙切れでもインターネット上のトークン(代用通貨)でも作ってみたとして、物品、サービス、その他商品をその通貨で取り引きするのに十分な人数が確保できれば、独自の通貨を展開できることになる。しかしそれを機能させるためには、人々がその通貨の正当性を信じていなければならない。

つまりユーザーが、その通貨の将来性だけでなく、通貨供給が限定されており、予測することができ、公正であると確信していなくてはならない。Steemitが、情報の削除や改ざんができないオンライン公開データベース、ブロックチェーンをベースにしているのは、こうした理由による。

特にこのサイトが巧妙なのは、全ユーザーがSTEEMを獲得しており、またこの通貨が成長していく中で、ユーザーは自動的に投資家になり出資しているという点だ。ユーザーがすぐに引き出せるのは稼ぎの半分だけで、引き出せない残りの半分には利子がつき、サイト上のUpvoteに対する貨幣価値が上がっていくという仕組みだ。

もちろん、Steemitを理解するよりも参加する方が簡単だ。この野心的なベンチャービジネスがソーシャルメディアのプラットフォームとして、また独自の通貨として、成功するかどうかはさておき、それを阻止するものが消えてなくなることはないと思われる。

Translation by Kyoko Kawamae

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