ボブ・ディラン、ノーベル賞授賞式を欠席する意向

By Ryan Reed
授賞式を欠席する意向であることを表明したボブ・ディラン(Photo by Gus Stewart/Redferns via Getty Images)
ノーベル文学賞の受賞が決まったボブ・ディランは、"別件"を理由にストックホルムで行われる授賞式を欠席する意向を伝えた。

「個人的には直接受け取りたいが、別件があるため残念ながら叶いません」

ノーベル文学賞の受賞が決まったボブ・ディランは、ストックホルムで行われる授賞式を欠席する意向であることが判明した。AP通信が伝えた。スウェーデン・アカデミーは2016年11月16日(現地時間)、ボブ・ディランから「個人的には授賞式に出席して直接受け取りたいのですが、別件があるため残念ながら叶いません」との連絡を受けたと発表した。

サラ・ダニウス事務局長はスウェーデンのTT通信社に対し、ディランからアカデミー宛ての個人的な書簡が届いたことを明らかにした。ディランは「(文学賞の受賞を)たいへん光栄に思っている」という。

アカデミーはディランの意思を尊重することを表明し、今回のようなケースは稀ではあるが前例もある、としている。(AP通信の調べによると、2004年、劇作家・小説家のエルフリーデ・イェリネク(文学賞)が社会不安障害を理由に授賞式への出席を控えた例がある)。授賞式におけるディランの代理人が誰になるかなど未定だが、まもなく詳細が明らかになると思われる。

アカデミーはまた、ボブ・ディラン本人によるノーベル・レクチャー(記念講演)を期待している、と付け加えた。記念講演は受賞者の義務とされており、授賞式の行われる12月10日から6ヵ月以内に行うことになっている。

アカデミーは2016年10月13日、75歳のシンガーソングライターに対し、「偉大なるアメリカ音楽の伝統の中で新たな詩的表現を生み出した」として、ノーベル文学賞の授与を発表した。アメリカ人のノーベル文学賞受賞者は、1993年のトニ・モリソン以来となる。

ディランの受賞発表からしばらくは、各メディアの見出しを大きく賑わした。アカデミーが受賞者本人と連絡が取れなかったのである。「今、私たちにできることは何もありません」とダニウス事務局長は当時、本人と直接連絡がついていないことを認めた。「ディランに最も近い方に電話とメールで連絡を取り、先方からはとても好意的なお返事をいただいています。現時点で私たちとしては、それで十分です」。

スウェーデン・アカデミーのメンバーでもある作家のペル・ワストベルイはディランの沈黙に対し、「(ディランの態度は)無礼で傲慢であり、このようなことは前代未聞である」とダーゲンス・ニュヘテル紙にコメントしている。

2016年10月末、ディランはデーリー・テレグラフ紙のインタヴューに答え、「(ノーベル賞受賞は)とてつもなく素晴らしいことだ。自分が受賞するなど夢にも思わなかった」とコメントし、授賞式については「できる限り善処する」と答えていた。
Translation by Smokva Tokyo

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