マイケル・ムーア、大統領選直前に"トランプ勝利"を予言:「トランプ支持者は合法的なテロリストだ」

"今、安心して油断している人たちは、トランプの勝利に貢献するのと同じだと思う"

ー3回目の直接討論会をどう見ましたか? 

トランプは今回の討論会で彼の狂った支持者たちに向かって、「もし自分が大統領に選ばれなければ暴力に訴えよう」というメッセージを発信した。この数年間、現在のトランプ支持者たちは、黒人や組合員をターゲットにした暴力誘発法を成立させてきた。トランプは(ヒラリーへの)暴力を促している。私は、FBIがトランプタワーの前でトランプに対し、どういうつもりなのか職務質問すればいいと思う。アメリカの家庭には3億3000万丁の銃がある。人口のわずか3%がその内の半分を所有している。しかし残りの1億6500万丁は、900万の国民が持っている。

ー第3回討論会翌日の各サイトのヘッドラインには、トランプが大統領選に敗れた場合、「(私は結果を保留して)あなたの気をもませ続ける」というトランプの発言が大々的に取り上げられました。

そう。ガキ大将の典型的な言い回しだね。「今から大統領選の11月8日まであなたの心配は消えないだろう。私の何百万人という狂暴な支持者たちと一緒になって私が何をしようとしているか、あなたは知らないだろう」という脅し文句を言っているんだ。とにかく、トランプが敗北したとしても4000万票は獲得することを念頭に置いておかなくてはならない。

ークリントンが11月8日の大統領選に勝利した場合、トランプは政治的に動くか、それとも何か別の手を打ってくると思いますか? 

それはわからないし、私は彼に何のアドバイスも与えたくない。私は彼に素直に引き下がって欲しい。ヒラリーに50州すべてで圧勝して欲しい。そして上院も下院も民主党が第一党となり、トランプの言う"嫌な"男女すべてが11月8日に躍進して欲しい。今や、彼のふるまいがもたらした結果ははっきりしているだろう。もはや、ただの候補者ドナルド・J・トランプではない。女性嫌いの人種差別主義者で、白人至上主義とエリート主義を掲げる候補者である。今回の大統領選は、トランプを負かすことが目標ではない。第一に、ヒラリーを支持しなければならない。第二に、トランプを負かすだけでなく彼のルーツを絶たなければならない。この国に今なお存在する、白人が牛耳っていた時代を懐かしむ瀕死の恐竜を絶滅させねばならない。先月(2016年9月)、2年連続で白人以外が幼稚園児の多数を占めた。新しいアメリカへようこそ! 

ー大統領選は、候補者を絞るための予備選よりもさらに広い国民投票です。

その通り。私は、バラク・フセイン・オバマに過去2回投票したアメリカの人々がまたこぞって声を上げてくれることを期待している。それはヒラリーについてどう思っているかという漠然としたニュアンスでなく、もっとはっきりとした意思表示になる。どれくらい彼女を好きか、嫌いか、彼女を信用できるかできないか。そういうのは止めるべきだ。2人並べてみて、一方が他方よりも少しだけまし、ということだ。

ー選挙結果はどうあれ、トランプは政治に新しい風を吹き込んだか、それともただの異例な候補者なのでしょうか? 

いいや。彼は既に終わった過去の人だ。過ぎたことは終りを迎える。彼の時代は終わった。

Translation by Smokva Tokyo

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE