Rolling Stone

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram

ブルーノ・マーズ ロングインタヴュー:ポップの完璧主義者の新たなる挑戦

Josh Eells | 2016/12/17 20:00

| 『アップタウン・ファンク』で自らが打ち立てた記録に挑む最新作『24K MAGIC / 24K・マジック』、その誕生の裏に隠された物語 |


パフォーマンスの放送をめぐっては、NFL側と意見の対立があったという。「向こうは観客が光るブレスレットをかざすシーンを流したかったんだ」彼はそう話す。「俺はこう言ってやった『演奏中の俺たちからカメラを背けるのは賢明とは言えないと思うぜ』結果どうなった?すごい金を注ぎ込んだあのブレスレットはまともに光りゃしなかったんだ」プロのエンターテイナーとして、ブルーノはそういった事態への対策を講じていた。「あれを使わないケースを想定してリハーサルしてたんだよ。万一カフェテリアのしょぼい照明しか使えないような状況になっても、500万ドルの舞台で演奏しているように振る舞い続けると決めてたんだ」彼はそう話す。「バーやホテルで数えきれないほどの場数を踏んできた俺は、そういうのには慣れっこだからな。ゴージャスなスモークマシンやレーザーなんかはオマケに過ぎないんだよ」

意外なことに、2016年のハーフタイムショーでコールドプレイのパフォーマンスに参加してほしいというクリス・マーティンからの誘いを、マーズは最初は断ったという。「やめとくって伝えたよ」マーズはそう話す。「今の俺がやるべきことじゃないって思ったんだ」しかし諦めようとしなかったマーティンは、彼がレコーディングを行っていたマリブにあるスタジオに来ないかとマーズを誘った。「それで行ってみたら、こう提案されたんだよ」彼はこう続ける。「俺とビヨンセが『アップタウン・ファンク』をやるのはどうかってね。彼はその世紀の共演の仕掛け人になりたいって言ってきたんだ。あのチャーミングなイギリス英語でね」

マーズはまだ懐疑的だった。「スター同士の共演はお粗末な内容になるケースも多いからね」彼はそう話す。「アワードでよく目にするけど、派手なだけで中身が伴わないパターンがほとんどだ」彼がマーティンにビヨンセの考えを聞いてみるように促すと、マーティンは「じゃあそうしよう!」と口にするがいなや、その場で撮ったマーズとの動画を彼女に送った。ビヨンセが乗り気だったことには、マーズ自身驚いたという。

マーズはショーに備えるビヨンセの姿勢から多くを学んだと話す。「彼女は正真正銘のプロだ」彼はそう話す。「ステージに立つたびに、彼女は自分がナンバーワンであることを証明してみせる。彼女はまさにモンスターだ」しかし意外にも、最も印象深かったのは彼女の飾らなさだったと彼は話す。「俺も彼女もちょうどダイエット中でさ、ちょっとストレスが溜まってたんだ」彼はそう話す。「ショーの前日にリハーサルの映像を一緒に見返してたんだけど、彼女がボリボリ音を立てながらチートス食っててさ。思わず『ダイエット中じゃなかったっけ?』って突っ込んだよ」

彼はビヨンセがチートスを口に放りこむ仕草を真似してみせる。「彼女はこう言うんだ。『2日前になってあがいたってどうしようもないもの。なるようになるわよ。だから今はチートスでも食べてどんと構えてればいいの』」

マーズが初めて曲を書き上げたのは4歳の時だったという。父親の助けを借りて完成させたその曲のタイトルは『アイ・ラヴ・ユー、ママ』だった(同曲はユーチューブにアップされているので、気になった人は検索してみてほしい)。以下は最初のヴァースの歌詞だ。

僕はブルーノ まだたったの4歳
すでに感じる周囲からの期待
ギターを弾こうとしても この手じゃコードは弾けない
ピアノを弾こうとしても 足がペダルに届かない
僕の歌の先生はママ
目指すは世界のスーパースター

「母さんの誕生日か、母の日かどっちかだったな」マーズは懐かしさに顔をほころばせながらそう話す。「カセットに録音してプレゼントしたんだ。リアクションは覚えてないけど、喜んでたと思う」彼は微笑んでそう話す。「いつも流れてたからね」

マーズのステージでの圧倒的な存在感は母親譲りだという。「母さんはいつもオーディエンスを虜にしてた」彼はそう話す。「人を惹きつける才能を持ってたんだ。身振りもコメディアンかってくらい大げさでさ」その部分も受け継いでいると思うかという問いに、彼はこう答えた。「冗談じゃないよ!俺は母さんみたいなアマチュアじゃないっての!」
Translation by Masaaki Yoshida

RECOMMENDED

おすすめの記事