マリオの生みの親、宮本茂インタヴュー:ゲーム制作の真髄、アップルとの取り組み

By John Davison
(Photo by John Lamparski/Getty Images)

製品とユーザーへの視点という意味で、任天堂とアップルの間には常に共通のものがあったように思います。あなたが思う両社の共通点はどのようなところですか?

最もわかりやすいところで言えば、アップルも任天堂のように、自分たちの製品を人々がどのように使うかということに重きをおいているということです。幅広い層の人たちにとって使いやすい製品をデザインしている。アップルもインターフェースにこだわり、シンプルな使い勝手を実現しているところは、任天堂と似ています。また、アップルも普通とは違うことを、普通とは違うアプローチで進めることを好む会社だと思います。コンピュータが非常に複雑なものだった初期の時代には、コンピュータ会社も、コンピュータをあえて非常に複雑なものとして世にアピールしていました。そこにアップルはとてもシンプルでカラフルなロゴとともに登場し、コンピュータが"楽しいもの"だという感覚を与えるようにしたのです。

この話はSuper NES(スーパーファミコンの北米/欧州版)のコントローラを思い出させます。私たちはコントローラにカラフルなボタンを採用したのですが、アメリカの任天堂はこれをやめることにしたんです。私はアップルに、このコントローラの話と、私がどれほどアップルの色使いが好きだったかということを話したんです。このことはアップル社と任天堂の共通点を表していると思います。 

また、アップルはいつでもシンプルさを重要視しています。彼らはいつでもユーザーの使用感にフォーカスして、使いやすく、そして人々が安心して使える安全な環境づくりに注力しています。そこもまた任天堂とアップルの共通点です。

任天堂の場合、その製品で遊ぶたくさんの子どもたちがいるわけです。『スーパーマリオ ラン』をリリースするにあたり、ご両親の方たちが将来の課金を心配することなくゲームを買い与えられるようにすることが大切だと考えました。初期の段階から、アップルがこの新しいアプローチをとるにあたってよいパートナーになってくれるだろうと思っていました。

以前あなたは『ねこあつめ』という猫を集めるゲームをやっているとおっしゃっていました。他にも熱中しているゲームはありますか?

特にないですね。『マインクラフト』は好きですが、ユーザーとして好きというよりは、私たちがこのようなものを世に出すべきだったという感じです。実際、私たちはマインクラフトに近い製品の実験をN64の時代から行っていて、それは非常によく似たデザインを持ったものだったのです。彼らがあのアイデアを具現化し、製品化したことは私にとって非常に大きな出来事でした。

『ファイナルファンタジーXV』や『人喰いの大鷲トリコ』をプレイしたことはありますか?

まだやったことはありませんが、グラフィックが非常に優れているという印象を持っています。これらのようなファンタジー・ゲームを好きな層が、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』も思い出してくれるといいなと思っています。

このインタヴューは、編集・要約されています。



Translation by Yu Sekine

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