写真で見るロックの歴史:伝説の写真家、ハリー・ベンソンが語る歴史的瞬間の数々

Photograph by @HarryBenson

ビートルズ、マイケル・ジャクソン、ウィリー・ネルソン等を撮影した伝説のフォトグラファー、ハリー・ベンソンの生涯を描いたドキュメンタリーの公開を記念し、本人がロック史に残る写真の数々について語る。

ビートルズやマイケル・ジャクソンの写真によって、ハリー・ベンソンは20世紀最高のフォトグラファーの1人として知られるようになった。しかし彼は、ロバート・F・ケネディの暗殺事件から『ウィー・アー・ザ・ワールド』のレコーディングセッションまで、時代を象徴するニュースをフィルムに収めることが、フォトジャーナリストとしての自身の役目だと感じているという。1964年にアメリカでのデビューを控えていたビートルズというバンドに同行するよう依頼された時、彼はアフリカで起きていた事件を追っていた。その時点では、彼は世界中を席巻する一大ニュースを自分が伝えることになるとは思いもしなかったという。彼の写真が人々の記憶に残るのは、スタジオでの撮影では失われがちな率直さと人間味が宿っているからだ。「スタジオでの撮影は嫌いなんだ」彼はローリングストーン誌にそう語っている。「飾らない姿を捉えたいんだ。僕自身も束縛されるのは好きじゃないからね」

誰にでも気さくに接する彼だからこそ、セレブレティたちは肩の力を抜いて、カメラの前で飾らない姿を見せることができるのだろう。ドナルド・トランプからシャロン・ストーンまで、誰もがファンだと公言する彼の生涯を描いたドキュメンタリー『Harry Benson: Shoot First』の公開を控えた彼は、自身のユーモアのセンスや相手に心を開かせるコツ、そしてシリアスなテーマさえも、まるで歌っているかのようなスコットランド訛りの英語で気さくに語ってくれた。マンハッタンの自宅でローリングストーン誌の取材に応じた彼が語った、ロック史に残る写真の数々に秘められたエピソードを以下で紹介する。

※『Harry Benson: Shoot First』の日本公開は未定。

Translation by Masaaki Yoshida

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