植田真梨恵が"無意識"の感情を歌う、新作『ロンリーナイト マジックスペル』|インタヴュー前編

By Joe Yokomizo
個性的な魅力を放つ、関西発・シンガーソングライター 植田真梨恵
個性的なキャラクターがひしめき合う、邦楽シーンの若手女性シンガーソングライターたち。その中でもひときわ独特の存在感を放つのは、植田真梨恵だ。

「わたし、つくるし、それ歌う。」というキャッチフレーズで、愛しさ、痛み、孤独感、悲しみというさまざまな感情と向き合う彼女の表現の内側には、一体どんな世界があるのだろうか。
インタヴュー前編では、2016年12月にリリースされた最新作『ロンリーナイト マジックスペル』をフックに、植田真梨恵の深層に迫った。


―歌を始めたきっかけって何だったんですか?

両親が歌うことが好きで、小さい頃から週に1度はカラオケに行くような家庭だったんです。歌は、その頃から。当時は流行のJPOPを主に歌っていました。

―ギターはいつから?

ギターを弾いたのはもっと後で、15歳ぐらいです。中学校の3年間ブラスバンド部にいたんですけど、友達とバンドやりたいね、という話になって。いとこがバンドをやっていたので、ギターを借りて弾いてみたのが最初でしたね。その時一緒に借りたCDの中から、何曲かコピーしていました。

―ちなみに、何の曲を?

ハイスタ(Hi-STANDARD)とか。

―お、意外ですね。デビューはどうやって?

オーディションです。小さい頃から歌手になるのが一番の夢で、絶対歌手になるんだ!  と思っていたので、オーディションは6、7歳の時から受けていたんです。バンドやギターというのは、自分の中ではどちらかというと趣味みたいな感覚でした。15歳の時にオーディションにやっと受かって、大阪に出て活動することになったんですけど、そこから日常が大きく変わるかと思いきや、そんなことはなく・・・。これは自分で何とかしなきゃいけないと思って、曲を作り出し、そこから今に至るという感じです。

―最初に作った曲というのは?

インディーズの頃のアルバムに入っている『夜風』という曲なんですけど、どうやって作ったらいいか分からなくて、AとEとDのコードだけで作りました(笑)。ミディアムテンポの、ちょっと切なめなナンバーですね。

―当然、歌詞もその曲で初めて書いたわけですよね。植田さんの詞世界は独特の空気感がありますが、最初の曲では、どのような歌詞だったんですか?

うーん・・・なんとも言えない感じ。ちょっと過去にとらわれているような・・・。

―過去にとらわれている、というと?

何を書いたのか、自分でもよくわからない(笑)。でも、いまだにそれは変わらないんですよ。本当の気持ちを書こうとすると、芯にある部分ではない、脳みそで考えていない部分が歌詞になっていることが多くて。

―無意識を言葉にしている?

うーん・・・。なにかメッセージ性があるものを投げかけているというよりは、とにかく今ここにあるものを歌に変えている状態だと思います。

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