"男の破壊と再生"をロックに描いた『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』

監督:ジャン=マルク・ヴァレ | 出演:ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツほか / 配給:ファントム・フィルム
By Yasuo Murao
(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation, Demolition Movie, LLC and TSG Entertainment Finance LLC. All Rights Reserved.

『ダラス・バイヤーズ・クラブ』で注目を集めたジャン=マルク・ヴァレ監督の新作は、邦題は長いが原題は"Demolition(破壊)"。そのシンプルなタイトルそのままに、デイヴィスはトイレのドアやパソコンなど身の回りにあるものをバラバラに解体し、挙げ句の果てに自分の家まで破壊しようとする。そして、ついに会社からも義父からも見放されてしまうデイヴィスを支えるのが、偶然知り合った孤独なシングルマザーのカレン(ナオミ・ワッツ)と息子のクリス(ジューダ・ルイス)だ。恋人でも親子でもない、不思議な絆で結ばれた3人は、互いに影響を与えながらそれぞれに新しい一歩を踏み出そうとする。


(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation, Demolition Movie, LLC and TSG Entertainment Finance LLC. All Rights Reserved.

これまでも、ヴァレは行き場を失った人々の葛藤を描いてきたが、今回は恋愛映画とも家族映画ともひと味違った先が読めない展開や、回想シーンを巧みに織り交ぜた詩的な映像にユニークな作家性が光っている。そして、劇中で流れる曲はロック好きのヴァレの趣味が全開。マイ・モーニング・ジャケット、スフィアン・スティーヴンス、M・ウォードなど最近のミューシャンの曲に加え、クリスはチョコレート・ウォッチ・バンド『イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー』、デイヴィスはフリー『ミスター・ビッグ』を聴いて踊りまくる。"壊すこと"にロックなアティテュードを感じさせる本作は、大切な何かを失ってしまった男の破壊と再生の物語だ。



『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
出演:ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツほか
2月18日(土)より、新宿シネマカリテほかにて全国公開中
http://ame-hare-movie.jp/

RECOMMENDED

TREND