米セクハラ問題、ワインスタインの集団訴訟取り下げの動きにメリル・ストリープが反撃

ワインスタインの弁護団は、2017年12月に6人の女性によって告訴されたワインスタイン、彼の兄弟ボブ、ワインスタイン・カンパニー、ミラマックス等を相手取った集団訴訟を取り下げる目的でストリープの声明を使用した。ハリウッド・リポート誌によると、女性たちは「暴行、暴力、管理時の過失と雇用時の審査不備、故意と過失による精神的損害」でワインスタインを訴えている。それに加えて、彼女たちが「ワインスタイン・セクシャル・エンタープライズ」と呼ぶワインスタインの会社も「恐喝企業」として裁判所で裁かれるべきだと主張している。この罪名はニューヨーク・マフィアで大きな犯罪集団を持っていたルッケーゼ一家を裁く時に使われたものと同じだ。

20日、ワインスタイン・カンパニーの弁護団は、ワインスタインの行動は彼の責任において行われたもので、「性的暴行を加える目的で、駆け出しの女優をH.ワインスタインとのビジネス・ミーティングに誘うために練られた仕事上の計画ではなかった」として、訴訟取り下げの申し立てをニューヨーク連邦裁判所に申請した。

同日、ワインスタイン個人へ対する訴訟取り下げの申し立てもなされた。ワインスタインの弁護団は、集団訴訟というものは「法律の適用範囲が致命的に広すぎる集団定義案を頼りにしており(中略)作成された訴状には、その”ビジネス・ミーティング”によって損害を被ったと主張している人だけでなく、ワインスタインが面会したすべての女性が含まれている。そのような女性の中には、20歳からワインスタインを知っており、『彼は私に良くしてくれた』とオプラ・ウィンフリーに言ったジェニファー・ローレンスがいると推測する。また、仕事関係でワインスタインは常に敬意を持って接していたと公言したメリル・ストリープもその一人と推測される」と反論したのである。この言葉にストリープは噛み付き、22日に反論の声明文を出すに至った。

現在ニューヨークで進行中の集団訴訟は、ニューヨーク・タイムズ紙とザ・ニューヨーカー誌がワインスタイン・カンパニーのエグゼクティブが何十年にも渡って多数の女性に対してハラスメント、暴行、レイプを繰り返していたという疑惑を報じた第一報以来、ワインスタイン自身とワインスタイン・カンパニーが直面している幾つもの訴訟の一つだ。加えて、2月初めにニューヨーク州検事総長事務局がワインスタイン・カンパニーを告訴した。「訴状に記されている通り、ワインスタイン・カンパニーは従業員を蔓延するセクシャル・ハラスメント、脅迫、差別から保護するというニューヨーク州法に繰り返し違反した」と州検事総長のエリック。シュナイダーマンが声明文で明言している。

Translated by Miki Nakayama

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