アリス・クーパー、自身がヘロデ王を演じる舞台について語る

『ジーザス・クライスト=スーパースター』でヘロデ王を演じるアリス・クーパーJames Dimmock/NBC

『ジーザス・クライスト=スーパースター』、ヘロデ王を演じるアリス・クーパーが語る作品の魅力とは?

過去50年間、アリス・クーパーはロック界最高の悪役を演じ続けてきた。ステージに上がるたびに、彼は『エイティーン』『スクールズ・アウト』等の代表曲を歌いながら、衣装に身を包んだ舞台係と争った末に命を奪い、最後には報いとして実寸大のギロチンにかけられるという寸劇を披露する。そんな彼が、今週末にNBCで生放送される『ジーザス・クライスト=スーパースター』においてヘロデ王を演じることは、まさに典型的なタイプキャストだと言える。

「ニュースを聞いた時点で、俺が悪役を演じるってことは想像がついただろ?」ステージ以外では比較的おとなしくユーモラスな彼は、ややおどけた様子でそう話す。「『ジーザス・クライスト=スーパースター』に出てみないかって言われた時、俺はこう聞き返したんだ。『俺の役はユダかヘロデ王かのどっちかだろ?』ヘロデ王だって言われて、やっぱりなって感じだったよ(笑)」

クーパーは以前からその役と縁があった。1996年に行われたロンドン公演において、彼は出演こそしていないものの、クライストの力を嘲るかのような『ヘロデ王の歌』を舞台に提供している。最近発表された、同作におけるアンドリュー・ロイド=ウェバーの楽曲を収めたコンピレーションのライナーノーツで、クーパーのヴァージョンは「決定版」と評されている。

「あのヴァージョンは素晴らしかったし、NBC版での彼の演技には大いに期待しているよ」ロイド=ウェバーはローリングストーン誌にそう話している。「すごくロック的なあのヴァージョンは、アリス・クーパーならではだ。素晴らしい出来だよ」

4月1日のイースター・サンデーに放送された今回の舞台では、ジョン・レジェンドがジーザスを、サラ・バレリスがマグダラのマリアを演じる。現在ツアー中であり、今夏にもライブを行うことを発表したばかりのクーパーは、舞台のリハーサル開始直前に行われた本誌の取材に対し、同作への意気込みについて語ってくれた。

ー『ジーザス・クライスト=スーパースター』には以前から好意的だったのでしょうか?

最初に発表された時は、作品の内容が正当かそれとも冒涜にあたるのかっていう議論が起きたけど、俺自身は素晴らしい出来だと思っていたよ。同時期に『ゴッドスペル』も発表されたけど、独創的な『ジーザス・クライスト=スーパースター』のほうがずっと好きだったね。

Translated by Masaaki Yoshida

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