『24K・マジック』は最後のCDアルバム? ブルーノ・マーズが語る音楽業界の構造変化

2016年、第58回グラミー賞の舞台に立つブルーノ・マーズ(Photo by Kevin Mazur/WireImage)

本日最終日を迎えたブルーノ・マーズの来日公演。Rolling Stone Japanでは来日期間中、ブルーノのことをよりよく知るための記事を連続で公開。12回目は彼が見つめる音楽業界の現在〜未来について。

ブルーノ・マーズは2016年にリリースした大ヒット・アルバム『24K・マジック』が、自身にとって最後のCDアルバムになるかもしれないと考えている。

近年はフィジカルではなくSpotifyやApple Musicのようなストリーミング・サービスが音楽業界の主流になっており、『24K・マジック』もCD発売に先駆けて先行配信された。また、ブルーノは同作からのファーストシングル「24K・マジック」を自身の誕生日である10月31日に発表することを希望していたが、アップルの都合で前日の金曜日に前倒しされている。

こういった状況を受けて、「こないだ新作(『24K・マジック』)のCDのパッケージをチェックした時は、ちょっと悲しい気分になったよ」とブルーノは2016年のローリングストーンの取材で語っている。

「そういう作業をすることは、きっと今回が最後だろうからね。残念だけど、消えゆく運命なんだよ。3年後にはもうすっかり姿を消してるはずさ」

「時々さ、俺って現代の音楽業界の基準から10年くらい遅れてるのかもって思うんだ。プラットフォームが乱立してて、誰の金が誰に払われてるのかもよく分からない。変な話だよな。Netflixみたいなサブスクリプション式のストリーミングが主流の今じゃ、もう誰も曲を買おうとしない。そんな状況でどうやって金を生むかって業界が試行錯誤してるときに、俺は相も変わらずアルバムを作ってるんだよ」

だが、ブルーノはこの変化を前向きに捉えようとしている。

「レコードからカセットに、カセットからCDに、CDからMP3に移行したときも同じことが起きてた。『音楽はレコードでしか聴かない!』なんて偏屈になるのもどうかと思うしね。参加したいやつは誰でも参加できる、それがパーティの基本だ。自分の音楽を特定の人にだけ聴いてほしいなんて思ってるアーティストはいないよ」


ローリングストーンによるブルーノ・マーズの独占ロング・インタビュー全文はこちらから。
http://rollingstonejapan.com/articles/detail/27294

Edited by The Sign Magazine

Translated by Masaaki Yoshida

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