インターポールが新作『Marauder』を引っさげ11月に来日、デビュー・アルバムの再現ライブも披露

新作『Marauder』のリリースと、13年ぶりの単独来日公演を発表したインターポール

NY音楽シーンを代表するロック・バンド、インターポールが8月にニュー・アルバム『Marauder』をリリース。さらに、11月には13年ぶりとなる単独来日公演も決定した。

昨日、メキシコ・シティの街中に突如巨大な壁画が登場したかと思えば、その数時間後には現地で大掛かりなアルバム発表記者会見を行い、世界中のファンをざわつかせたインターポール。8月には4年ぶり6枚目となるアルバム『Marauder』をリリースし、本作を引っさげたワールド・ツアーを開催することも発表されたが、LAのハリウッド・ボウルやイギリスのロイヤル・アルバート・ホールといった象徴的なヴェニューと並んで、なんと一夜限りの来日公演も決定した。

彼らが日本でライブを行うのは2007年のサマーソニック以来となり、単独公演としては実に13年ぶりとなる。今回の来日公演では、デビュー・アルバムにして名盤と名高い『Turn on the Bright Lights』の再現セットに加え、『Marauder』の収録曲を含むグレイテスト・ヒッツを披露する、2部構成のスペシャル・ライブになる予定だという。また、あわせて新曲「The Rover」も公開されている。



バンドが今作にかけた熱量の大きさは、レコーディング初期の逸話からも伺える。2017年、ポール・バンクス、ダニエル・ケスラー、サム・フォガリーノが、マンハッタンにあるヤー・ヤー・ヤーズのリハーサル・スペースで新作の制作に取り掛かっていた。まだ初期段階だったのにも関わらず、彼ら『Marauder』がすでにモンスター級の衝撃作になることを予感していたという。サムがキックドラムを破壊してしまったというエピソードも、セッションの猛烈さを物語っている。そして、そのあまりにも大きな熱量と大音量から、近隣の住民は警察に通報、警察の手によりバンドは、練習会場から追い出されてしまった。

昨年バンドは『Turn on the Bright Lights』を再現した15周年記念ツアーの大成功を収めた。それを目の当たりにしたファンがその余韻に浸ったりしている間、メンバーは静かに(もとい大音量で)、単なるカルチャーと時代の一欠片にならないような強力な最新アルバムの制作に励んできた。その結果こそが本作『Marauder』である。また特筆すべき点として、本作では2007年の『Our Love to Admire』以来初めて、プロデューサーを起用。マーキュリー・レヴのメンバーでもあり、フレーミング・リップス、MGMT、スプーン、モグワイなど、数多の超一流バンドを手がけて来たことで知られるデイヴ・フリッドマンが迎えられた。さらにリードボーカルのポールが、今回初めてベーシストとしても活躍している。

アルバムのアートワークに写っているのは、司法長官エリオット・リチャードソンである。ニクソン大統領は、疑惑が高まっていたウォーターゲート事件の捜査を進めていた特別検察官アーチボルド・コックスを解任するようリチャードソンに命じたが、彼はこの命令を拒絶し辞職した。絶縁され孤立した佇まいで写るリチャードソンは、無機質な部屋で人々の監視に曝されている。"正直であるからこそ、責任を取らされる”。歌詞やアートワークについてポールはこう語る。報いに対する感情は、本作とは切り離せない重要なテーマのひとつなのである。

ポールは今までの人生において様々なキャラクターを体験し、それらの影がアルバムから顔を覗かせる。それは「Now You See Me at Work, Dear」の好奇心旺盛なナレーターであり、「Flight of Fancy」で恋人との関係を悔やみながら振り返る人物であり、「The Rover」の中心にある、民衆を煽りたて、トラブルを引き寄せるキャラクターだったりするが、それらは全てポールの過去〜現在〜未来における魅力的な軌跡であり、作品を通じて紡がれていくのである。

『Marauder(略奪者・襲撃者)』は俺の一部だ。友情関係をめちゃくちゃにして、クレイジーなことをやってしまう奴。俺は奴にたくさんのことを教わったが、奴のペルソナは曲で生きていてもらうのがベストだ。このアルバムはある意味、奴に名前を与え、寝かしつけたようなものなんだよ。
- ポール・バンクス

インターポール待望の最新アルバム『Marauder』は、8月24日(金)に世界同時リリースされる。



<リリース情報>

インターポール 『Marauder』

インターポール
『Marauder』
MATADOR / BEAT RECORDS
発売日:2018年8月24日(金)
価格:¥2,200+税
ボーナストラック / 歌詞対訳・解説冊子封入

<来日公演情報>

Interpol Turn on the Bright Lights special show

Interpol
Turn on the Bright Lights special show
日程:11月6日(火)
会場:マイナビBLITZ赤坂
時間:OPEN 18:30/ START 19:30
料金:1F スタンディング ¥7,500 2F 指定 ¥8,000 (税込/別途1ドリンク) ※未就学児入場不可
一般プレイガイド発売日:6月23日(土)

企画・制作・招聘:クリエイティブマン
協力:BEATINK
https://www.creativeman.co.jp/event/interpol/

Rolling Stone Japan 編集部

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