21世紀のボブ・ディラン秘話 自分はこの世界の「権力」について歌っている

Rolling Stone Japan 編集部 | 2018/07/28 22:30

| 2004年、アポロシアター70周年記念イベントにて(Photo by Matthew Peyton/Getty Images) |

いよいよ開幕したフジロック。Rolling Stone Japanでは29日に出演するボブ・ディランのアーカイブを再構成し、ライブ前日まで全12回の連載記事をお届けする。最終回は『ラヴ・アンド・セフト』のテーマについて。

1997年にリリースした『タイム・アウト・オブ・マインド』以降、ボブ・ディランは何度目かの全盛期を迎えている。同作はグラミー賞の最優秀アルバム賞を獲得。2000年には映画『ワンダー・ボーイズ』の主題歌「シングス・ハヴ・チェンジド」がアカデミー歌曲賞を受賞した。そして、2006年作の『モダン・タイムス』では、30数年ぶりの全米1位を獲得している。ここでは、近年のディラン復活の足掛かりの一つであり、最新のライブでも収録曲の「ホネスト・ウィズ・ミー」がセットリストに織り込まれている『ラヴ・アンド・セフト』(2001年)についての貴重なインタビューを振り返りたい。

「もし人生が何かを教えてくれるとしたら、それは、男も女も権力を得るために何でもやるということ」

『ラヴ・アンド・セフト』はロックンロール以前の時代に立ち返り、シカゴ・ブルースやティン・パン・アレーのクルーニング、ジャンプ・ブルース、ウェスタン・スウィングなどを探求したアルバムだ。しかし、『時代は変わる』(1963年)が単なるプロテスト・アルバムではなかったように、『ラヴ・アンド・セフト』も単にアメリカ音楽をなぞっただけのアルバムではない。

ディランはこのアルバムのテーマについて、ローリングストーンの取材でこのように語っている。

「基本的にこのアルバムの曲は、俺の他の多くの曲と似たようなことを歌っているんだ。ビジネスや政治、戦争、そして傍らには恋人についての曲もある」

このように前置きした上で、ディランはこう続けている。

「アルバム全体のテーマは“権力”だ。もし人生が何かを教えてくれるとしたら、それは、男も女も権力を得るために何でもやるということ。このアルバムは、権力や富、知識や救済を取り上げている。俺はそんな風に解釈しているよ」



Edited by The Sign Magazine

FUJI ROCK FESTIVAL’18
期間 : 2018年7月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
※ボブ・ディランは7月29日(日)に出演
http://www.fujirockfestival.com/

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