GENERATIONS、45万人動員ドームツアーで見せた全方位型の「航海エンタテインメント」

続くORANGE RANGE「花」のカバーでは、EXPGダンサーたちが持つカラフルな花々で彩られた場内。さらに各メンバーが乗ってきたフロートをアリーナ最後方でつなげ、船首部分も付けて船の甲板に見立てたバックステージを作り出した。このように、ほぼ全曲に演出や異なる見どころがあり見るほうも忙しいくらいだ。また、メンバー7人に目が行きがちだが、その側でダンサーたちがバク宙やバタフライといった高難易度のブレイク技、パルクールなどを繰り広げているのも見逃せない。とにかく一瞬たりとも同じ場面がなく、飽きさせないエンタテインメントが醸成されている。ステージはメンバーのみならず、外部の女性ダンサーを中心としたツアー帯同ダンサー、パルクールチーム、武術太極拳チーム、EXPGダンサーズ、生バンドで構成されていた。こんなバラエティに富んだ布陣で飽きるわけがない。

前半ラストは「また、アシタ」「空」とバラードが連投され、ヴォーカル2人の腕の見せどころ。片寄と数原の歌唱力はドーム規模にふさわしく向上したどころか、場の空気を掌握する力強さを持ち、表現豊かに進化したことがこの場面で顕になった。そんな2人だけで披露した「涙」は、数原のアカペラや片寄のピアノ演奏も相まって5万人が酔いしれるように聞き入っていた。2人のMCでは、デビュー前、東京ドームに隣接するラクーアガーデンステージでライブをしていたことを述懐。片寄は「夢だったステージに立てるのは、こうして見ていただける方のおかげだなと思っております」と話し、「そんな感謝を込めて、次の曲は僕たちの大先輩であるEXILEのATSUSHIさんが作詞してくださった曲です。僕たちにとっても想いの詰まったすごく大切な曲です」という数原の言葉から「片想い」を届けた。

しっとりとしたヴォーカルパートから一転、パフォーマーたちのソロでは、ブロードウェイのミュージカル風ステップ、80年代ディスコに乗せたロックダンスなど、5人それぞれ衣装も曲も変えて異なる個性を打ち出した。これは多様性のある“アメリカ”の世界観を示したパートだった。

再びステージにそろった7人は、シングル「BIG CITY RODEO」と「太陽も月も」で後半の口火を切る。観客の熱い声援を受けながらノンストップのメドレーへとなだれ込み、「HOT SHOT」「BURNING UP」「NEVER LET YOU GO」などアッパーチューンをドロップ。観客と一緒に“ピーカーブーダンス”や「ヘーイ!」という合いの手を合わせて一体感は高まる一方だ。「まだまだひとつになっていきましょう!」と「Evergreen」を繰り出し緑色のレーザーの中で一斉にジャンプ、「be the ONE」でタオル回し、「to the STAGE」でタオル投げと、オーディエンスを巻き込みながらメドレーを終えた。

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