米国宇宙軍は「未来的な製品のマーケティング・コンセプト」でしかない

スペース・シールズにスポットライトを当て、ネット上に盗用したロゴデザインを出して資金集めをする。これらは健全な社会のサインとはいえない。しかし、間違いなく商品への注目度は集められる。商品は今後2年内に間違いなく開発・提供されるだろう。米国政府による1兆ドル規模の減税は、国民の公共福祉を削り、国民皆保険制度や最低賃金の引き上げ、有給休暇の強制取得のための資金を奪った。米国民の利益のため、宇宙空間の無限の広がりをコントロール下に置くことはできるだろうか? 可能性はある。

スペースフォースはおそらく実現しないだろう。新たな軍の設立には、米議会の承認が必要とされる。スペースフォースは議会を通過していない。2019年1月に開会する次の議会でも、議題の優先度としては高くないだろう。全てが非現実的なのだ。国防総省ではいくつかの職種に対する募集があり、恐らく官僚的な統合もある程度は上手くいくだろう。新兵を揃えて訓練するのは大きな博打だ。現実の米国育ちの戦士の部隊が、小惑星帯を遊泳できるだろうか? スペースフォースのことは諦めるべきだ。

2期目に入ったトランプ大統領が、スペースフォース・アカデミーの卒業式でうれしそうにスピーチする姿が現実のものとなる可能性は、依然としてある。しかし幹部を目指す数百人の卒業生たちはデスクワークを割り当てられ、宇宙のことを考えながら何年間も内勤で過ごすのだ。

それでももちろん、着ている制服のおかげで彼らはリアル・アメリカン・ヒーローとして見られるだろう。ただ、ほんの数年間で米国は、ドナルド・トランプの2期目を阻止できるだけでなく、“スペースフォース士官候補生”を敬称へと変えられると思う。米国は、まだまだ大きなことをやってのけられるのだ。

Translated by Smokva Tokyo

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