イーグルスの『グレイテスト・ヒッツ』が、『スリラー』を抜いて歴代No.1ヒットの座を獲得

アメリカレコード協会(RIAA)による再集計の結果、イーグルスの初期ベスト盤『THEIR GREATEST HITS/グレイテスト・ヒッツ 1971- 1975』が、マイケル・ジャクソンの『スリラー』を抜いて歴代No.1売り上げアルバムとなった(Photo by Gijsbert Hanekroot/Getty, Kevin Mazur/WireImage)

イーグルス初期のベスト・アルバム『THEIR GREATEST HITS/グレイテスト・ヒッツ 1971- 1975』が、マイケル・ジャクソンの『スリラー』を抜いて歴代No.1売り上げアルバムとなったことが判明。死後10年を経て、キング・オブ・ポップからトップの座を奪ったことになる。

アメリカレコード協会(RIAA)がイーグルスの『グレイテスト・ヒッツ〜』の売り上げを再集計し、このアルバムをプラチナ38回と認定したため、プラチナ33回の『スリラー』を2位に押し下げることになったと、ジ・アソシエイテッド・プレスが報じている。ローリングストーン誌はRIAAからこの新たな認定の事実確認を得た。

RIAAが、前回イーグルスの『グレイテスト・ヒッツ〜』の売り上げを集計したのは2006年。当時このアルバムはプラチナ29回だった。それ以降、ストリーミングとデジタル配信が音楽業界の主流となったため、『グレイテスト・ヒッツ〜』の再集計には2006年以降のストリーミング数、ダウンロード数、伝統的な売り上げ数などが加味された。一方、ジャクソンの『スリラー』の売り上げ総数が最後に更新されたのは2017年である。

「家族、マネージメント、クルー、ラジオ局のスタッフ、そして何よりも浮き沈みのあった46年間を一緒に歩んでくれた忠実なファンたちのために、私たちはこの結果を非常に喜んでいる。この46年間はかなり大変な道のりだったから」と、イーグルスのドン・ヘンリーはコメントを寄せている。

これに加えて、イーグルスの先導によって行われたRIAAの再集計は、イーグルスの1977年のアルバム『ホテル・カリフォルニア/Hotel California』にも吉報をもたらした。今回の再集計により、このアルバムはプラチナ26回となり、歴代ナンバー3の売り上げとなった。実は2001年時点で『ホテル・カリフォルニア』はプラチナ16回だった。

RIAAはプラチナが一気に10回も増えた理由の説明を拒んだが、同協会の関係者によると、当初RIAAのプラチナ認定の基準にシングルの売り上げなどの複数の要因が入っていなかったため、これらの要因を過去から現在まで集計したものを加えて、売り上げ総数を再計算したと言う。『ホテル・カリフォルニア』の場合、ホット100で第1位となったアルバムのタイトル・トラックの売り上げもアルバムの売り上げに加えられた(現在はフィジカルでもダウンロードでも、シングル10枚がアルバム1枚とカウントされる)。

イーグルスの『グレイテスト・ヒッツ〜』は、2009年のマイケル・ジャクソン死去によって遺作となったアルバムの売り上げが激増するまで、歴代ナンバーワン売り上げアルバムとして10年近く君臨したと、当時ビルボードが報じていた。

Translated by Miki Nakayama

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE