追悼・マック・ミラー|2016年ローリングストーン誌インタビュー全文掲載

BRIAN HIATT | 2018/09/10 11:50

| 2016年のローリングストーン誌のインタビューで、自ら歌うことや元恋人アリアナ・グランデとのコラボレーションなどについて語るマック・ミラー (Photo by Tim Mosenfelder/Getty Images) |

米国現地時間7日(金)、ラッパーのマック・ミラーがロサンゼルスの自宅で亡くなった。2016年、ミラーはローリングストーン誌のインタビューで、自分の声に慣れたこと、アリアナ・グランデとのコラボレーションについて、ケンドリック・ラマーから教わったことなどを語った。

2016年秋、ツアー先の南アフリカのショッピングモールでショッピングをしていたマック・ミラーは、ローリングストーン誌との電話インタビューに快く応じてくれた。ちょうどニューアルバム『The Devine Feminine』がリリースされたばかりで、当時付き合っていたアリアナ・グランデとの交際も絶好調。2016年当時はインタビューの一部を抜粋してお届けしたが、今回はその全文をご紹介しよう。

ー調子はいかがですか?

いいよ。南アフリカでちょっと中休みしてる。今のところ順調だよ。

ー南アフリカには何をしているんですか?

街をあちこち見て回ったよ。丘に登ったり。最高の眺めだった。あとはシーフードを食べたり。今はショッピングモールに来ている。やっぱ買い物しなくちゃ! 今夜のショウのために、南アフリカのラグビーチームのユニフォームを買ったんだ。夜中の11時半ぐらいまでやるから、寒くなると思ってさ。他にもいろいろお土産を買った。あのジャケットは買いだったな。余計なものは買わないように気を付けてるんだ。気に入ったものしか買わないようにしてる。

ー今回のアルバムであなたは、アーティストとして大成功を収めたと言われています。それも、前回のアルバムがあれだけヒットした後にです。アルバムの成功はもちろん、アーティストとしても成長し、二番煎じにならないようにと、相当気合が入っていたのでは?

同じようなアルバムは作りたくないんだ。いつも新しい世界観を作り出そうとしている。アーティストとしての成長とは何かつねに意識しているかというと、うーん、どうだろうね。自分はずっと音楽を作るのに専念していただけ。周りの評価とか、驚かせてやろうとか、そういうことは頭にないんだよね。ようするに、先を行くものを求めているだけ。昔やってたことを繰り返すのは嫌なんだ。だからこのアルバムの結果には、皆と同じくらい俺自身もびっくりしているんだ。

ー以前、自分が歌っているのを人から褒められると照れくさい、と言ってましたね。今回のアルバムでは、以前と比べたら、相当な割合で歌っています。歌うことに関して、何か心境の変化があったんですか?

自分の声を認めたってことかな。自分の声は俺の個性だし、自分は正規の歌のトレーニングを受けたわけじゃないから、とんでもない声域も持ち合わせていない。なら自分の声で歌えばいいや、ってね。そうやって、少しずつ慣れていったんだと思う。自分をさらけ出すような感じもするけどね。自分を解放するっていうかさ。どうやってもジャスティン・ティンバーレイクみたいには歌えないし、それでいいんだよ。そうやって、ようやく自信が持てるようになった。失敗もしたよ。挑戦してみたけど、超ヘタクソな時もあった。それでいいのさ。

ー歌に関して、影響を受けたシンガーはいますか?

本気で聴いたシンガーはいないかな。どっちかっていうと、「ヤツができるなら、俺もできるんじゃない?」みたいな感じ。自然の成り行きってやつさ。時々、俺の声がいいって言われるとゾクッとするけどね。でも、ライブで歌ったのがすごく役に立ったと思う。ライブだと、自分の最大限の力を発揮できちゃうところがあるだろ。卓の前に座って、リバーブかけて手直しするわけにはいかないからさ。ひたすら繰り返し練習するだけ。歌えば歌うほど慣れていった。そしてレコーディングした自分の歌を聴いてるうちに、自分の声にも慣れていった。そのうち、何が正解かどうか、なんて気にしなくなった。まあ、こんなとこかな。

ー「My Favorite Part」を何かで初めて聞いた時、あなただとは思いませんでした。すごくソウルフルな声だなという印象でした。あの曲ができたいきさつを教えてください。

まず、アレンジはシンプルなものにしたかった。サビの部分はわりとすぐできたよ。それから一晩寝かせて、歌とラップ、どっちでいくかあれこれ悩んで、結局どっちか決められなかったんだ。とりあえず寝て――要するに、考えることを放棄したってわけだけど。目が覚めた時、歌でいくことに決めた。ジョン・ジェムソンが絡むことのに勇気づけられたのもあるかな。でも、とにかく歌でいくことに決めて、アリアナに電話してコラボを頼んで、スタジオに入って彼女のパートを録音したんだ。



Translated by Akiko Kato

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