イエス・アイム・ア・ウィッチ

もともとコンセプトアーティストだったオノ・ヨーコ。彼女は自分の熱烈なファン、例えば、ジョン・レノンなどと音楽的なコラボレーションを試みたときに、最も刺激的で妥協のない音楽を生み出してきた。息子ショーン・レノンと制作した95年の『ライジング』もまた、そういう性格の作品だ。今回のコラボは、オノ・ヨーコの過去の作品のオリジナルヴォーカル音源を使って、オルタナティヴロックやダンスミュージックのアーティストが曲を作り直していくという試み。つまり、ピーチズ、キャット・パワー、フレイミング・リップスなどといったアーティストが、オノ・ヨーコのヴォーカルのみを今のサウンドに蘇らせていくのだ。実際、こうした世代のアーティストは、ビートルズへのこだわりとはまったく無関係に、70年代初期のオノ・ヨーコの表現の過激なモダニズムを素直に伝えていくには、うってつけな世代なのだ。

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